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酪農大学校だより

中国四国酪農大学校 長尾 伸一郎

 例年に無い大雪のためか牧草の生育もやや遅れましたが,ジャージー牛がゆったりと草をはむ季節となりました。
 酪農大学校では,4月に入学した第36期生が元気に実習,勉学に励んでいます。本年度は,28名が入学しましたが,女性が14名と半数を占めました。女性の入学者数は,第30期生と同数ですが,男女比が同じになったのは今回が初めてです。入学式には,多くの取材がありましたが,「酪農大学校歴史的入学式」とのタイトルで放送したテレビもありました。1期生〜34期生までの平均女性数3.6人に比べると正に歴史的なことでした。
 彼女たちの入学の志望理由は,動物が好き,自然が好きというような如何にも女性だと思わせるものもありますが,酪農経営をしたい,酪農ヘルパーにつきたい等男性と同様なものが多くあります。今後は,男性,女性の区別をすることが意味のないことになるのかもしれません。
 しかし,学校生活,特に実習では聞こえてくる声からだけでは女生徒が7割位いるような印象を受ける程賑やかです。2年生の女子学生が10名いますので,2年生が校外研修から帰って来る12月が楽しみなような,怖いような気がします。
 一方,3月に卒業した34期生24名の進路は,酪農等経営を後継した者10名,酪農ヘルパー11名,牧場勤務等2名でした。女性は7名で6名が酪農ヘルパー,1名が牧場勤務と全員が酪農関係でお世話になっています。
 過去10年間の卒業生231名の進路を表に示しました。近年は酪農後継と畜産関係への就職が同数となりましたが,併せて82%が畜産関係に進んでいます。
 このように酪農関係者の養成に日々努力しておりますので,女性男性関わらず本校への入学希望者の掘り起こしをよろしくお願いします。