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〔地域の取り組み〕

ジャージー生乳の品質向上を目指して!
〜ジャージー酪農カイゼン事業〜

真庭家畜保健衛生所 西 淳子

 県北の蒜山地域は、飼養戸数・頭数ともに日本一のジャージー酪農地帯です。脂肪分の高いコクのあるジャージー牛乳や黄色いクリーム層の浮いたヨーグルトは、岡山県を代表する特産品として近畿地方などにも広く流通しています。
 真庭管内では、これら牛乳・乳製品の原料となるジャージー生乳の品質向上と酪農家の経営改善を目的として、『ジャージー酪農カイゼン事業』に取り組んでいます。この事業は、蒜山酪農農業協同組合を中心に、家保や振興局、総合畜産センターなどの関係機関とともに実施しているもので、飼養管理や搾乳技術についての技術研修会や巡回指導、土壌や粗飼料の分析・指導など総合的に推進しています。
 研修会では、全国有数の指導者を招き、基礎事項の確認から最新の知見まで幅広い内容の講演を行ったり、可能な限り現場を見てもらい、集まった近隣の酪農家と共に、様々なアドバイスに耳を傾けました。
 全戸巡回指導では、各農家それぞれの問題や改善点を説明し、農家別報告書の作成を行うなどして、個々のレベルアップを図っています。
 現在も様々な取り組みを行いながら、蒜山ジャージーを名実ともに日本一に!とがんばっています。

*なぜ『改善』ではなく『カイゼン』なの?
  この取り組みは、地域として乳製品原料である生乳の品質を高めるという大きな目的、すなわちTotal Quality Contorol(=総合的品質管理)に基づいて行われています。この意味を『改善』では表現しきれない、ということでカタカナ表記の『カイゼン』が使われています。