ホーム岡山畜産便り > 岡山畜産便り2000年11・12月号 > 畜産の将来担う「ゆうきの丘」

〔地域情報〕

畜産の将来担う「ゆうきの丘」
〜がんばっています 久米町堆肥処理施設〜

津山地方振興局畜産係

【堆肥処理施設設置の経緯】
 久米町の基幹産業は水稲を中心とした農業であり,その中に水稲との複合経営による畜産施設が点在し共存共栄の形を従来より形成し,発展してきましたが,近年の産業構造形態の急速な変化に伴い農地の宅地化が進み,畜産経営に起因する環境問題が生じていました。
 こうした環境問題の解消を図り,併せて畜産農家周辺の環境整備と耕種農家との有機的な連携のもとに良質堆肥を供給することで町内の農業振興を図るために,堆肥処理施設が建設されました。

【堆肥処理施設の概要】
 堆肥処理施設の名称は,久米町堆肥処理施設「ゆうきの丘」です。久米町神代の小高い丘の上,梅の里公園の隣に設置され,有機資源循環型農業を目指し,町民から親しまれるようこの名が付けられました。
 この施設は,畜産環境整備特別対策事業で設置され,事業内容は基幹施設,堆肥処理機械(横型密閉強制発酵装置),機械類等で,事業費717,106千円です。平成10年4月から堆肥製造を開始しています。
 堆肥施設の管理運営は,久米町が管理を久米郡農業協同組合久米主幹支所に委託し,久米郡農協が堆肥の製造,販売を行っており,町,農協,畜産農家等で構成している運営委員会が運営を行っています。
 堆肥製造は,堆肥処理施設の職員2人以外に,久米町ミニシルバー人材センターから人材を得て,作業を行っています。副資材として使用しているもみがらの収集,堆肥の袋詰め作業がシルバーの方に任されています。このため,袋詰め堆肥(13s)を少ない労力で積み上げることのできる機械も導入されています。
 14戸の畜産農家がこの施設を利用し,日量約8tの牛ふんを処理しています。堆肥はバラ(5,500円/t),袋(350円/13s)で販売し,町内には配達,散布もしています。

【今後の取り組みについて】
 流通促進対策が,堆肥処理施設を長期的に運営していくための大きな課題と考えています。
 このため,町内での利用推進として本年度より町単独施策で「久米町水田農業経営確立対策助成事業」に取り組み,町指定転作作物(大豆,新高梨,ジャンボピーマン)栽培において「ゆうきの丘」堆肥を利用する場合助成(2,000円/10a)を行っています。また,町外への流通促進としては,本年度5月にオープンした「道の駅 久米の里」を中心に販売,PR活動を推進していくこととなっています。
 施設稼動開始後2年余り,町民からの堆肥処理施設「ゆうきの丘」の取り組みに対する評価の高まり,また,畜産環境問題に対する理解の深まり,さらには耕種農家の堆肥利用促進の気運も高まりつつあります。今後,久米町堆肥処理施設「ゆうきの丘」が堆肥処理施設という枠を越え,循環型有機農業の拠点として機能していくことに期待しています。