ホーム岡山畜産便り > 岡山畜産便り2001年1月号 > 第11回全日本ホルスタイン共進会大成功で終わる

第11回全日本ホルスタイン共進会
第3回全日本ジャージー共進会大成功で終わる

  最高位賞「高円宮賜杯受賞」永禮淳一さん獲得
  未経産牛名誉賞に長恒泰治さん
  経産牛準名誉賞に森田一文さん
  ジャージー名誉賞に蒜山酪農協
  準名誉賞は美甘泰治さん,長恒泰治さんに輝く

 ホクラク農業協同組合 指導部長 高 山 勝 好

 11月2日から5日に灘崎町のおかやまファーマーズ・マーケットサウスヴィレッジ「晴れの国岡山」で「第11回全日本ホルスタイン共進会・第3回全日本ジャージー共進会」が開催されました。本大会には,全国からホルスタイン44都道府県から300頭,ジャージー12都道府県から60頭の出品があり岡山県からは,ホルスタイン30頭ジャージー20頭の実に50頭の出品を行いました。
 本大会は,過去になかったホルスタインに加え全日本ジャージー共進会を同時に開催する事になりました。この事は,山崎県酪連会長や全共岡山実行委員会等から「岡山らしい全共は出来ないか,岡山にはジャージーも飼っている」この事から議論が始まり全国ホルスタイン登録協会の理解を得て同時開催の運びとなりました。
 全ての審査日程が終わってみればホルスタインで最高位,{高円宮賜杯},名誉賞,準名誉賞を,ジャージーで名誉賞,準名誉賞2頭を獲得。ホルスタインでは優等賞に11頭,1等賞に8頭と実に入賞率63.8%となり,ジャージーでは優等賞に7頭,1等賞に7頭と入賞率70%となるなどすばらしい成績で終了していました。
 開幕から,はづみをつけたジャージー審査の部,未経産1部で頭から4頭が引き抜かれ,2部,3部,4部と審査は進み優等賞に7頭と1等入賞7頭の実に7割が入賞していました。この日夕方のミーティングでは,森田出品団長からジャージー軍団がすばらしい成績を納めてくれた。明日から始まるホルスタインの比較審査にあたり「万全の体制で臨む,総力を挙げて取り組め」とゲキが飛ぶ,ホルスタインの出品者達は「プレッシャー」と「頑張らなければ」の気持ちが交差しながらも団長からの適切なアドバイスと判断から,お互いに【入賞しなければ,いや優等賞を。優等賞が取れれば限りなく名誉賞に近付く】と暗示をかけながら支援者共々出品牛の調整に夜を徹して行いました。
 ホルスタイン審査の初日は未経産1・2,経産6・7・8・9部が行われ優等に5頭,1等に4頭と11頭の内9頭の入賞を行うことが出来ました。明日はどうしても優等賞首席が欲しいと,夜のミーティングに力が入りました。2日目は未経産の部,3部の比較審査から始まり4部へと審査は進み全国のハードルの高さを改めて知らされました。誰しもが願っていたことが5部から起こりました。長恒泰治さんの「ロンゲスト ビューティ ゴールド ベル ホープ」が見事トップに躍り出ました。この部から弾みが付いて,10部では永禮淳一さんの「オラホーム ブレンダ デュリーガル スターET」が優等1席に,11部では森田一文さんの「ケーエフ ライル テナ」が優等1席に,12部で川上泰介さんの「ヨシノファーム デラックス ジェス」が優等1席に輝きました。
 大会4日目となった最終日クライマックスでは,上位入賞牛パレードの後,優等賞2席の中から名誉賞審査が行われ,ジャージー種では優等賞1・2部から1頭,3・4部から1頭それぞれ名誉賞「農林水産大臣賞」を,この2頭の中から最高位1頭「内閣総理大臣」の受賞がありました。ホルスタイン種では,未経産牛1〜5部,経産牛6〜9部,10〜12部の優等賞1席「農林水産大臣賞」の中から未経産1頭,経産2頭の名誉賞「内閣総理大臣賞」があり,名誉賞3頭の中から最高位賞1頭「高円宮賜杯」の受賞がありましたが,岡山県勢はホルスタインでは最高位賞・名誉賞・準名誉賞を,ジャージーでは名誉賞・準名誉賞2頭を獲得するなどの快挙となりました。
 振り返ってみますと,本大会開催までの道のりは長く,開催間近になって「口蹄疫」の発生により全共開催が危ぶまれる場面がありました。しかし,岡山全共成功の陰には多くの関係者の皆さんのご支援と援助があり大会期間中661千人もの来場者がありました。また,全共に学校法人など5つの参加があった,中でも,日本原高校に高島会長(日本ホルスタイン登録協会)より特別賞授与や財団法人中国四国酪農大学校から4頭の出品がありそれぞれ健闘を頂きました。さらには,本大会会場のすばらしい設営,審査会場では無柱テントを,牛舎にあっては豊富な電気や水の量,管理舎兼倉庫等の隣接設営等に至れり尽くせりの万全の体制を整えていただき出品者はもとより全国の出品関係者に感動を呼んだことでしょう。また,出品に当たり大切な毛刈りとトリミングでは予め県実行委員会からの対応をして頂いたところですが総頭数50頭の出品を次から次ぎに審査会場に送り出すには多くの熟練と技術と人数が要求されました。管内支援者や日頃友好関係にあった北海道の石狩ホルスタインズの「中川さん,福屋さん」など多くの皆さんからボランティア等での支援を頂きました。このことは,どんなにか心強かったことでしょう。紙面を借りてお礼を申し上げます。
 最後になりましたが,お世話になりました関係各位に本大会が素晴らしい成績で終了出来ましたことに対し厚くお礼を申し上げます。また次回平成15年に栃木県で第12回全共開催が決定いたしました。さらにご精励とご支援をお願い致しましてお礼と報告にかえさせていただきます。