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〔普及現場からの報告〕

規模拡大で潤いのある酪農経営を目指す
〜加茂町坂手牧場〜

津山農業改良普及センター

 近年,酪農経営においてはフリーストールあるいはフリーバーン方式で規模を拡大する事例が多くなっていますが,今回は苫田郡加茂町でフリーストール牛舎を導入している坂手牧場を紹介します。

1.導入の経緯
 経営主の坂手茂則さんは,昭和46年に就農し,お父さんが行っていた酪農経営に後継者として参画しました。導入前は繋ぎ飼いで経産牛約30頭を飼養していましたが,厳しさが予想される将来の酪農経営を乗り切るため,平成6年に制度資金を利用して,フリーストール牛舎・ミルキングパーラーを導入し,経産牛約68頭への規模拡大へ踏み切りました。現在は奥さん,ご両親の4人で酪農を営んでおられます。

2.主な施設
 フリーストール牛舎(1,000u,ストール数70,古電柱を利用)
 育成牛舎(2棟)
 ミルキングパーラー(タンデム,3頭×2)
 堆肥舎,ふん乾ハウス

3.飼養概要
 飼料の給与は搾乳牛群へはTMRを一群給与しています。また,乾乳牛は乾乳前期と後期に群分けしています。また,自給飼料の生産は牛群管理に力を入れるために規模拡大を契機に縮小しましたが,TMRへのビール粕の利用等飼料費の低減にも気をつかっています。牛群検定には以前から全頭加入しており,飼養管理・牛群改良に役立てています。この結果,経産牛1頭当たりの年間乳量は常に1万s以上となっています。

4.経営管理
 奥さんの美智子さんが主体となって単式の簿記記帳を長年続けていましたが,4年前からパソコンを利用した複式簿記を開始し,経営改善に役立てています。

5.最後に
 当面は70頭規模を維持しながら,乳量の一層の向上(当面の目標は経産牛1頭当たり12,000s)に向けて,牛群改良・飼養管理の改良を進めていくことが今後の目標だそうです。坂手さんは酪農のみならず地域農業のリーダーとしても今後のさらなる活躍が期待されます。