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〔病鑑便り〕

ヨーネ病(法定伝染病)

岡山県家畜病性鑑定所

1.ヨーネ病とは。

 ヨーネ病は,ヨーネ菌の感染によって引き起こされる牛・羊・山羊の慢性腸炎です。感染は,経口的にヨーネ菌を摂取することにより起こります。現在のところ有効なワクチン,治療法が確立されていないため,我国ではヨーネ病患畜及び保菌牛の摘発・淘汰による防疫手段をとっています。

2.症状は。

 @下痢A削痩B乳量低下等ですが,大部分は,感染しても無症状のまま経過します。しかし,分娩等のストレスが加わった際に,突発的に下痢を起こしたりします。

3.感染経路は。

 口から入ったヨーネ菌は,腸管内で増殖し,糞便中に排出されます。例えば,下痢等の症状がなくても,糞便中にヨーネ菌は排出されています。これらヨーネ菌の含まれた糞便に汚染された飼料,水等を口にした同居牛が,ヨーネ菌に感染してしまうのです。特に子牛は感受性が高く,注意が必要です。

4.岡山県における発生状況

 岡山県では,昭和62年に初めてヨーネ病患畜が,摘発されました。
 平成7年からは毎年ヨーネ病が摘発され,その発生は増加しています。
 ほとんどが,下痢等の症状は認められず,ヨーネ病の抗体検査(ELISA)で摘発されたものです。発症例では,分娩や牛の移動等のストレス要因が加わった後に,投薬治療をしても効果がない頑固な下痢が続くという,共通点がありました。
 本症は菌分離に約3カ月を要すること,感染してもすぐには抗体が出来ないこと,皮内反応であるヨーニンの感度が低いことなどの点で診断が困難であったが,近年,診断法が改良され,病変を形成する前の早期摘発が可能となったことが,ヨーネ病陽性牛の増加と関連があるものと考えられます。
 これまで,ヨーネ病は,海外及び北海道導入牛で,感染の危険性が高いと思われていましたが,最近では,日本各地でヨーネ病が発生しています。また,自家産牛でも,発生が認められていることから,今後,特にストレス要因を受けた後の下痢症の場合,ヨーネ病を疑う必要があります。