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「強酸性水・強アルカリ水の酪農への利用について-2」

岡山県総合畜産センター  
酪農科 秋山 俊彦

 前回は,「強酸性水」殺菌効果について報告しましたが,今回は「強酸性水」と同時に作成される「強アルカリ水」の利用法について検討しました。
 「強アルカリ水」は,市販の食塩を加えた水溶液を電気分解して得られる,pH が約11.7の陰極水で,その特徴は表1のとおりです。

  表1 強アルカリ水の特徴

 今回は,この洗浄作用に注目して,パイプラインミルカー洗浄への利用の可能性を探るため,ステンレス及びガラスに対する「強アルカリ水」の洗浄効果を調査しました。
 供試材料として,ガラス板(スライドガラス)及びステンレス板(SUS 304)を用い,洗浄水として通常用いている「アルカリ洗剤」,「強アルカリ水」,「蒸留水」を使用しました。


  表2 試験方法

 洗浄水の温度は65℃に設定し,結果は表3のようになりました。

  表3 洗浄効果                             (%)

 通常,「アルカリ洗剤」の濃度は0.5%に設定されていますが,今回は,0.25%,0.125%の濃度についても検討しました。また,「強アルカリ水」に「アルカリ洗剤」を加えた試験もあわせて実施しました。
 ステンレス板,ガラス板どちらの材料においても,蒸留水を使用した場合に比較して,「アルカリ洗剤」「強アルカリ水」を使用した方が,高い洗浄効果が得られました。
 しかし,「強アルカリ水」単独では,通常使用している「アルカリ洗剤」0.5%の洗浄効果は,得られませんでした。「強アルカリ水」に「アルカリ洗剤」を加えた試験については,ガラス板では「アルカリ洗剤」と同等の洗浄効果が得られましたが,ステンレス板には洗浄効果がやや少ない結果でした。
 今回の試験では,1回の洗浄について検討したものであり,今後長期にわたる使用試験を実施し,「強アルカリ水」の酪農への利用の可能性を検討していきたいと考えています。