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〔地域情報〕

畜産農家と稲作農家の連携による稲わらと堆肥の交換

東備地方振興局農業振興課

はじめに

 東アジア地域の口蹄疫の発生などにより,畜産農家は輸入稲わらの利用を控えているため,特に肥育農家はわらの確保に苦慮しています。
 そこで,東備地方振興局管内では肥育農家支援のため,稲作農家との連携による稲わら収集事業の取り組みを行っているので紹介します。

概  要

 稲作農家は,堆肥の有用性は理解しているものの高齢化の進展等で散布するのが困難なため,堆肥を用いていないのが現状です。
 このため,振興局では「稲わら収集を行ってもらうと,堆肥散布を畜産農家が行うので,堆肥と稲わらを交換しませんか」という勧誘を,基盤整備の進んだ地区や大規模に請負耕作を行っている農家に働きかけました。
 「稲わらを50t以上収集し,畜産農家へ供給すると30円/sの奨励金が受けられる」という国産稲わら等確保促進事業の後押しもあり,管内1農協,4営農集団(5町)が自ら取り組むこととなり,105haの水田から稲わらを集めることとなりました。

 それでは稲わらのロールが出来あがる様子を紹介します。
 赤坂町東軽部の営農集団(会長:岩藤英彦氏)を9月18日に訪ねましたが,早生品種である「コシヒカリ」などの収穫が始まっていました。(写真1)

写真1 赤磐郡赤坂町東軽部地区の稲刈
写真1 赤磐郡赤坂町東軽部地区の稲刈

 収穫作業は,5人でされており,大型コンバイン3台での収穫作業と平行して,近くの水田で自走式ロールベーラーを使った稲わら収集を行っていました。
 コンバインで刈り取られた稲は,籾が除かれ長さ約60センチのわらが排出されます。
 2,3日その場で乾燥させてから,自走式ロールベーラーで稲わらを収集・ロール型に梱包し,およそ100s程度まで巻いたら,紐でしばり,排出されます。(写真2,3,4)

写真2 自走式ロールベーラーでロールに梱包(岩藤龍穂 氏)
写真2 自走式ロールベーラーでロールに梱包(岩藤龍穂 氏)

写真3
写真3

写真4 ロールが完成
写真4 ロールが完成

 稲わら梱包作業は10aあたり40分〜50分かかり,収量は5〜6ロールできていました。(写真5)
 収集・梱包作業自体は機械があれば容易に行え作業時間も慣れれば短縮されますので,稲わら収集の取り組みは,地域での対象水田の集積,オペレーターの確保がポイントとなると思われます。

写真5 梱包したロールを搬出
写真5 梱包したロールを搬出

 今後,この取り組みを徐々に拡大していくため,地域でのPRに努めるとともに,奨励金の打ち切りが事業の中止とならないよう,継続できるシステムの構築を図っていく予定です。