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〔地域情報〕

平成14年度岡山県農林漁業近代化表彰受賞!
有限会社石岡牧場(津山市)

津山地方振興局農業振興課畜産係

1.はじめに

 津山市の吉井川沿いにある巨ホ岡牧場は,近代的企業的農業経営を行い,地域農業発展の先駆となっている農業団体として,平成14年度岡山県農林漁業近代化表彰を受賞されましたので紹介します。

2.石岡牧場の変遷

 石岡氏は,昭和44年酪農大学校を卒業し,乳牛20頭で新規に酪農を始めました。年々増頭し,昭和60年には70頭規模にまで達しています。この頃より,肥育牛100頭を導入し,乳肉複合経営を開始するとともに,堆肥の製造販売を始めるなど着実に経営規模を拡大していきました。
 しかし,石岡牧場を始めて30年となる平成10年,台風10号による水害により,搾乳施設に大被害を受けたため,酪農部門を廃止しました。この台風により吉井川に流されたあの子牛「元気くん」は今もファーマーズビレッジで元気に過ごしています。
 平成11年,肉牛の哺育育成から経営を再開,平成12年に牛舎・事務所を新築しF1牛肥育経営の巨ホ岡牧場が新生しました。



(有)石岡牧場の飼養頭数

3.飼養管理

 哺育牛の導入は,久世家畜市場より,血統,体型等将来性のある牛を見極めて導入しています。導入直後は観察を重視し,当牧場で飼育しているジャージー牛(2頭)の全乳で哺育を行っています。

 その後は,哺乳ロボットを活用し,コンピューター制御による哺乳により下痢等の病気の少ない健康で発育の良い育成を行うとともに,飼養管理の労働力軽減を図っています。
 肥育牛の飼養管理は研究を重ね,肥育中期までの粗飼料多給や,肥育中期から後期にかけてのビタミンAコントロール等により肉質の良い牛を数多く生産しており,肉牛共励会では,平成12年と14年に最高価格賞を受賞しています。また,自動給餌機の導入により労働力の軽減を図っています。


全乳による哺育(中学生の職場体験学習)


哺乳ロボットによる哺育


開閉式屋根の育成牛舎

肉牛出荷成績(平成13年)


枝肉格付け成績(平成13年)

4.産直販売

 (1) 堆肥・花の土

 平成12年には,堆肥舎2棟を整備し,本格的に「堆肥」及び「花の土」の製造販売を開始しました。地元周辺の耕種農家との連携を図り,土づくりに貢献しています。

堆肥の販売価格

 (2) ジャージーアイスクリーム

 牧場で飼育されている2頭のジャージー牛の生乳は,子牛に給与されるだけではなく,アイスクリームを委託製造し牧場内で販売され,好評を得ています。

 (3) 牛肉

 BSE発生以来,牛枝肉価格があまりにも安くなったため,消費拡大の打開策として牛肉直販を思いつき,食肉販売業(簡易形態)の許可を取って,平成14年の4月から毎月第4土・日曜日に牛肉直販(2頭分/月)を開始しました。販売の際には,「今回の販売牛」として生産履歴・給与飼料まで展示し,さらに牧場内を自由に見学できるようにしています。清潔な牛舎,隅々まで清掃の行き届いた場内を確認したうえで,消費者は「顔の見える牛肉」を安心して購入しています。毎月,大変な好評をはくしており,短時間で完売しているそうです。


牛肉販売開始前の行列


牛肉販売風景(県南と異なり、家族が多いためか一人当たり購入量が多いのが特徴!?)


「今回販売牛」の説明

5.おわりに

 天災により壊滅的な被害を受けた巨ホ岡牧場ですが,着実に経営を再建されており,スタッフの経営改善意識も高く,多岐にわたる取組を行うなど,地域畜産の模範となっています。
 (有)石岡牧場の今後のますますの発展をお祈りします。