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〔特集〕

岡山県産牛肉トレーサビリティシステムについて

岡山県農林水産部畜産課

URL http://www.meat.pref.okayama.jp/

1 はじめに

 岡山県では,全農岡山県本部,岡山県食肉事業協同組合連合会などの協力を得て,平成14年10月1日から,ホームページ「おかやま和牛ランド」を開設し,県産和牛についてトレーサビリティシステムの運用を開始しました。
 これは,平成13年9月のBSEの発生や,続発した食肉偽装表示問題等により,食肉に対する消費者の信頼が損なわれたことに対し,その信頼回復対策として,「農場から食卓」まで牛肉の生産情報を提供することで,消費者から生産者の顔の見える関係を構築し,県産牛肉に対する安心感の確保と地産地消の推進をねらいとしています。
 このシステムは,消費者アンケート調査からも「安心して牛肉が購入できる」と好評を得ていますが,一方で,「和牛以外でもシステムを導入してほしい」という意見も多数聞かれました。そこで県では,平成15年10月29日(肉の日)から,システムの対象を乳用種及び交雑種にまで拡大し,またホームページの新名称を公募するなどしてシステムのリニューアルを行いました。

2 システムの概要

 (1) 県ホームページでの情報提供

   県のホームページ「牛の里おかやまモーモーランド」から,次の情報を発信しています。
  @ 牛個体情報の提供
    県営食肉市場等へ出荷される県産牛について,個体識別番号,品種,性別,生年月日,生産者名,導入・出荷年月日,と畜場所,と畜年月日等の履歴情報を提供しています。(平成15年11月末現在の登録頭数:2,322頭)
  A 農場情報の提供
    生産農場の情報として,生産者の顔写真並びに農場写真の画像,消費者へのメッセージ,給与飼料等の情報を提供しています。
   (平成15年11月末現在の登録農場数:131戸)
  B 牛に関する情報の提供
    消費者に理解を深めてもらうために,牛の品種,牛肉流通の仕組み等,牛肉に関する様々な情報を提供しています。

 (2) 店頭での個体識別番号の表示

  システムの運用開始から,県内10のモデル店舗にご協力をいただき,店頭パネルに販売中の牛肉について10桁の個体識別番号を掲示し,店頭設置のパソコンで情報が確認できるシステム実証を行ってきました。
  平成15年10月29日からは,県内のAコープ店にご協力をいただき,牛肉パックへの個体識別番号の表示を開始しました。牛肉パックへの表示により,消費者は家庭のパソコンから情報を得ることができ,より効果的なことから,モデル店舗の拡大に努めていきたいと考えています。

3 今後の課題と対応

 平成15年6月11日に「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」が公布され,平成15年12月1日から,と畜までの生産段階について,牛の出生,譲渡し,譲受け,とさつの届出が義務付けられましたが,平成16年12月1日からは,流通段階でも個体識別番号の表示と伝達が義務付けられます。この流通段階での法律の施行までには,県内で流通する全ての国産牛肉について履歴追跡ができるよう,全国データベースとのリンクによるシステム改良に取り組んでいきたいと考えています。
 また現在,農場情報を登録している農場は肥育農家を中心に131戸(平成15年11月末現在)ですが,今後は,和牛繁殖農家及び酪農家を含め,可能な限り数多くの農場情報を登録し,消費者に発信していきたいと考えています。
 このシステムは,生産者,流通業者等にとって負担を伴うものですが,食の安全・安心対策は,生産基盤の強化や改良対策と同様に,今後の畜産振興を図る上で必要不可欠の取り組みであり,円滑な推進について引き続き関係者のご協力とご支援をよろしくお願いします。