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〔振興局だより〕

人と地球にやさしいSPF豚認定農場を目指して

津山地方振興局農林水産事業部農業振興課畜産班

1.はじめに

 SPF(Specific Pathogen Free)豚とは,豚の健康に悪影響を与える特定の疾病が存在しない豚を指します。高度な衛生管理の元で飼育されているSPF豚は,一般の豚より健康で,抗菌性剤などの使用が極端に少なく,薬剤残留・耐性菌の出現も抑えられ,まさに「安全・安心」な豚肉の代名詞ともいえます。
 平成15年12月,津山市から車で20分ほどの柵原町の山岳地帯に,繁殖豚600頭一貫経営のSPF豚生産農場が完成しました。日本SPF豚協会に認定されれば,中四国では第2位の規模となるこの農場「有限会社エム・ピー・エフやなはら」の施設概況を紹介します。

2.施設概況(表)

 農場面積8haに建つ6棟の豚舎は,ヨーロッパから輸入したウインドレス構造のもの。その壁はどれも鮮やかなオレンジ色に塗られており,日本で言う豚舎のイメージはまったくありません。むしろ周囲の自然豊かな環境と調和され,緑の木々と青い空にそのオレンジ色の豚舎が映えています。
 また,排せつ物の処理については,可能な限り環境に配慮した施設を設置しております。
 尿分離V型ピットにより尿と分離されたふんは脱臭装置が設置された密閉式発酵処理槽へ投入し16日間発酵させ,さらに堆肥舎で49日間発酵させています。尿については,コンピューター管理による無法流型汚水処理方式を採用し,一時処理(分離脱水),二次処理(沈殿槽・曝気)および三次処理(生物濾過槽)を経た処理水は,黒ぼく土壌のトレンチ内で蒸散処理されます。さらに蒸散しきれなかった処理水はリサイクル槽に送られ,殺菌消毒・消臭剤を添加し,豚舎の洗浄水や舎内の温度調節等のため霧状に散布して再利用されています。すなわち,当該農場では処理水がいっさい場外に放流されないシステムになっています。

3.今後の展開方向

 平均肥育期間182日,277頭/週,年間では14,400頭を出荷目標とし,この9月に初出荷を迎えます。今後は,地球環境にやさしい農場運営を続けながら,トレーサビリティシステムにも取り組んでいる日本SPF豚協会の認定を受け,文字どおり安全・安心なSPF豚を消費者に提供していく予定です。