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新年のごあいさつ

岡山県農林水産部畜産課長 上原 逸史

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方にはお健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年の農林水産業を振り返ってみますと,国際的には,ポストURラウンドとして2000年から交渉が続けられていたWTO農業交渉が昨年7月にその基本的な枠組みについて合意成立し,本年暮れの香港閣僚会議へ向け種々の検討が続けられています。
 また,米国産牛肉のBSE感染渦による長引く輸入停止措置は国内食品産業へも大きな影響を及ぼしているところですが,国民の安全・安心志向の高まりから,米国におけるBSE検査体制の充実を求める声が多く,輸入の全面的再開までにはまだ紆余曲折が予想されるところです。
 一方,国内では,大型台風の到来による米・野菜などの農産物被害や倒木による森林資源の亡失,更には畜舎など畜産関係施設の倒壊など,大規模災害が相次いだところです。
 畜産業界においても,昨年1月に国内で79年ぶりに発生した高病原性鳥インフルエンザは本県をはじめ全国に激震を与えるとともに,家畜飼養者のモラルが問われる事態にも発展したことから疾病発生時の報告義務の罰則強化がすすめられたほか,BSEも国内発生が14例を数えるなど,依然その発生が散発されており,感染経路の究明がすすめられる一方で,飼料製造や給与にまで至るきめ細かな感染防止策が義務付けられたところです。
 また,法施行から5年間の猶予期間を設けていた「家畜排せつ物法」が昨年11月から完全施行され,家畜ふん尿等の野積みや素堀による不適切な管理は禁止され,今後は適正な処理や利用により環境保全に配慮した畜産経営の展開が求められているところであり,こうした様々な事案に遭遇した,まさに激動の1年でありました。
 こうした中,県では,「食の安全安心」を合い言葉に,県産和牛のみならず乳用種肉用牛の生産履歴の検索が可能となるトレーサビリティーシステムに拡充するとともに,近年,増加が著しいヨーネ病の撲滅・清浄化を目的とした衛生対策の強化にも乗り出すことにしております。
 また,本年11月に栃木県で開催される第12回全日本ホルスタイン共進会並びに第4回全日本ジャージー共進会は,前回本県で開催したポスト岡山全共として位置づけ,改めて県産乳用牛の改良成果を示すため,出品対策の強化や技術向上に向けた取り組みを強化したいと考えております。
 更には,畜産物の生産基盤強化のための公共事業や,地域に根ざした産業として持続的に発展していくため,地域の遊休農地や稲わら等の有効活用による自給飼料の確保と生産コストの低減など,関係施策に積極的に取り組んでいきたいと考えておりますので,一層のご支援とご協力を賜りますようお願いいたします。
 最後となりましたが,新しい年が畜産関係者の皆さんにとって輝かしい年となりますようお祈り申しあげまして,新年のごあいさつといたします。