ホーム > 岡山畜産便り > 岡山畜産便り2005年1月号 > 〔振興局だより〕倉敷市弥高地区での養鶏業 |
倉敷市玉島の弥高地区では養鶏産業が盛んですが,近年廃業や休業が相次ぎ,現在では8農場で約52万羽が飼育されている状況です。
今回はその中で,泣Xカイファームについてその概要を紹介します。
代表者は高田勉氏で,5カ所の農場で成鶏約31万羽を飼育する採卵経営です。
高田社長は烏城養鶏農業協同組合や配合飼料基金協会をはじめとする県団体の役員も務められるなどご多忙ですが,養鶏状勢の視察には毎年海外にまで出かけるなど精力的に動かれています。倉敷地区鶏卵需給調整協議会でも副会長をお願いしています。
鶏糞の処理施設としてはロータリー式発酵堆肥舎や縦型密閉コンポを有し,一昨年には自己資金で発酵堆肥舎の更新をしています。
発酵処理した鶏糞堆肥は主にホームセンターに販売しています。売れ行きは好調で原料の不足する時期もあるとのこと。
たい肥の年間販売量は約3,300トンで,その7割はホームセンターに,3割を肥料会社と近隣農家に販売しています。出荷量には季節性があり,1〜4月で50%を出荷,5〜7月にはあまり出ないそうです。ホームセンターに対応するにはまとまった量の確保が必要なことから,製品置き場には4万袋,約600トンの在庫が可能。
特殊肥料生産業者届は平成12年1月6日に提出しており,今年度の岡山県良質堆きゅう肥共励会には鶏糞堆肥として参考出品してもらっています。サラサラとしたきめの細かい堆肥で家庭菜園にも適しますので,ホームセンターで見かけましたら是非とも御購入の上,お試し下さいますようお願いします。
「自分の経営により地域に迷惑はかけられない」との信念から畜産環境への取り組みは充実しています。
また,来年度にはウインドレス鶏舎の導入を計画しており,伝染病の予防とハエの発生抑制に努めたいとのこと。
高病原性鳥インフルエンザの影響で一時卵価は低下したものの,その後の卵価回復もあり経営は堅調です。
社長の息子さんは現在大学生,立派な後継者となっていただきたいと私たちも期待しています。
高田勉社長、スカイファーム事務所にて
◆肥料取締法に基づく特殊肥料の表示◆ 肥料の名称:醗酵鶏糞 肥料の種類:たい肥 原 料 :鶏糞 正味重量 :1袋15kg 主要な成分:窒素全量 3.4% りん酸全量 6.1% 加里全量 3.7% 炭素窒素比 7.9 水分含有量 29% |