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〔畜産農家の声〕

「大草原の小さな家」 を夢見て

おかやま酪農協女性部 高梁市 三村 すみ子

 主人が「ポン!」とテーブルに畜産便りの「畜産農家の声」というページを開けて,「読んでみたらっ。」と出してくれました。
 読ませて頂いて,(皆さんすごいなあ。私なんかぬる〜いお湯の中にいるような酪農しかしてないのでは?)という気にさせられました。
 先月号も読ませて頂きました。「読ませて頂くのはいいよね。でもこんな原稿依頼なんかあったらいやだよね。皆さんに話せるような事もないし。」と話していた矢先,本当に現実に来てしまいました。
 ということで,私の思いを綴ってみたいと思います。
 私は,山の上の酪農家から山の中の酪農家へ嫁ぎました。
 若い頃,都会に憧れて就職しました。四年間でしたが,都会を満喫した思いです。そこで感じたのは,やっぱり生活をして子育てをするには,土の匂いのする田舎がいい。自然の中で力を合わせて同じ事をして共に喜び苦しみ共に感動できる仕事。酪農もいいのでは。という思いでした。テレビで放映していた「大草原の小さな家」に憧れて,あんな家庭生活を築きたい。と夢見て・・・。
 お陰様で,四人の子供に恵まれてにぎやか家族で子育てをすることができました。
 牛舎にスリッパ履きで行けるくらいの距離で生活と密着した仕事が,自然に子供たちと共に酪農にふれ合えてきたように思います。
「自給自足」と「牛の自給率の向上」を目標に,平成元年に,廃業された方の牛舎,草地,山林を購入。牛糞処理,尿散布,トラクターの爆音の遠慮もいらない林の中の草原は最高に気持ちの良いものです。
 でも,毎日の牛の世話,搾乳,疲れた日の真夜中の分娩,休むことのない毎日の作業です。このことを少しでも理解してもらい,伝えられる機会が宇治町にできました。都会の中学生の二泊三日農村体験です。今年で三年目になります。我が家も受入れ農家の一戸です。大きな牛というものに感動し,毎日休みなくやっていることに感動し,子牛の愛らしさに感動し,農家体験全部に感動して帰って行きます。酪農には,教育力があると気付かされました。「牛乳,甘くておいしかった。」と便りが来ます。更に良質で安全な生乳生産をすることを改めて認識し,食に関わった酪農に,誇りを持ち,牛との生活を楽しみながら地域の酪農に対する理解を頂きながら,山の中で酪農を続けたいと思っています。
 今,後継者もでき,「老いては子に従え」の言葉がありますが,その通りになりつつあります。
 夢は「可愛いお嫁さん」来てくれますように。
 苦しい時こそ,牛さんありがとうの気持ちを忘れずに。家族の笑顔を大切に。夫の信条でもある「物貧しくとも心豊かに」をこれからも心にとめて生活していけたらと思います。
 企業的酪農も増えている今日ですが,地域に見合う,家族酪農を充実していけたらと思っています。
 酪農女性の皆さん元気に頑張りましょう。

「酪農業最高!」