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〔振興局だより〕

放牧用林地を活用した「和牛の増頭」と地域の活性化

阿新地方振興局農業振興課畜産班

 神郷町は、千屋牛のルーツである「竹の谷蔓牛(たけのたにつるうし)」発祥の地として知られていますが、高齢化や担い手不足によって和牛の頭数は年々減少しています。
 そのため、町では、基幹産業である農業、とりわけ和牛の生産拡大に向け、平成14年度から高瀬地区に大規模な採草地及び放牧用林地を整備し、採草と放牧利用による自給飼料に依存した和牛繁殖経営を計画しました。

草地全景 放牧用林地

 事業内容は放牧用林地約15ha、周辺の草地や野草地も含めた草地整備が約20haの他、110頭規模の畜舎1棟、堆肥舎などが整備され、15年度に整備された畜舎には本年6月から牛の導入が進められています。今年度中に放牧地の牧柵や飲用水施設が完成し、来年春からはいよいよ放牧が始まります。
 また、畜舎には、牛の歩数による発情発見システムが導入され、パソコンや携帯電話発情情報が届くようになっており、繁殖率の向上が期待されます。加えて、畜舎内部の画像についても遠隔操作によって照明を点灯させて、見ることができるようになっているため、夜間等における監視労力の軽減も可能になっています。
 さらに体調の悪い牛については、小型の体温計を尾根部に装着することにより、その情報もパソコン等で確認することができ、ITを駆使した繁殖経営の可能性がいっそう広がっています。
 神郷町では、この牧場に隣接して、体験農園を備えた「ふれあい施設」も整備しており、春から秋にかけては、和牛が放牧された緑豊かな自然のなかで農業体験を通じた交流、冬には草地をスキー場として有効活用することにより、一年を通して地域がますます活性化されることを願っています。

畜舎全景 リフトの設置された採草・放牧地