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私の趣味

竹原 宏

 私は県畜産課32年、その後畜産会に8年勤め、昭和60年に退職しました。併せて、40年間皆様にお世話になりました。実は、私は二代目で、父は県畜産課と関係団体で30年間お世話になっております。親子二代を合わせますと70年間も永い間お世話になった事になります。心からお礼を申し上げます。父は黒い牛、私は白い牛の道を歩みました。
 私の在職中は酪農振興が酣で、集約酪農の設定、ジャージー牛の導入、指導機関の整備等で畜産行政は大変活気に満ちておりました。私が勤務した種畜場(上伊福、三軒屋)、酪農試験場、酪農大学校(県立、財団)津山家保等はいずれも建設と農家指導が主要業務で大忙しでした。趣味など楽しむ時間はありませんでした。
 父は戦前、戦後の頃でありますが、謡曲(観世流)、俳句、ビリヤード、囲碁と多芸でした。私は学生の頃は乗馬をやりましたが、定年退職後は趣味として油絵、囲碁、ゴルフ選びました。

油 絵

 油絵は故青木正春先生(自由美術)、故石田正典先生(春陽会)に夫婦で師事して、十数年間基本の手解きを受けました。その後、私は新世紀美術協会に入会しました。今年で10年目を迎えました。
 この会は日展から分派した会で、日展と比べるとやや前衛的です。会員は全国のプロ、アマ合わせて350名ぐらいで、主な県に支部があります。毎年、上野の美術館で展覧会を催します。この展覧会に出品するのが、私のライフワークです。
 最近、油絵の一部に印象主義から型や色を解放した抽象画が、大きな流れをつくってきました。展覧会の画はサロンの画と違い、時代背景に過敏に反応します。その上、パフォーマンスとサプライズを要求します。最近年をとって、この厳しい環境の中で、出品作を仕上げるのが大変辛くなって参りました。
 しかし、永い画歴の中には楽しい思い出も澤山あります。家内の存命中には、二人で度々ヨーロッパやスペインを旅行して美術館を巡り、巨匠の大作の前で感動した覚えがあります。また、県展に入賞して県庁や振興局に展示され、大変光栄に思ったこともあります。弟と私たち夫婦3人、岡山市の表町で、ファミリー展を開催し、多くの友人から激励をうけた事もあります。最近では、酪農大学校に大山寺の雪景色の画を寄贈して、惣津先生の胸像近くに飾っていただきました。先生から38年の豪雪の苦労話でも伺っていることでしょう。

囲 碁

 畜産課OBの方が集まる三五会(岡山市)に毎月出席しています。旧知の人たちの集まりで、うちとけた大変楽しい会合です。この外、近くの老人クラブの憩いの家に通っています。ここでの私の相手は、私と同年齢で私はビルマで戦い、彼はニューギニアで戦った戦友です。彼は右の拇指を負傷しています。何も話してくれませんが、敵の食糧倉庫を夜襲して負傷したのではと勝手に想像しています。但し、碁は強いのです。

ゴルフ

 畜産課OB主体のトータスクラブにお世話になっております。毎月2回、グレート岡山カントリークラブに通っています。このトータスの球歴は長く25年になります。記録によると私は当初から参加しており、360回以上出席したことになっています。
 一昨年暮れのクリスマスに、米国在住の長男の誘いでアメリカに遊びに行きました。その節、サンフランシスコの南にあるアメリカ随一の名門コースと云われるベーブルビーチゴルフ場を見物に行きました。このゴルフ場は太平洋の入江にあって、海岸線に沿ったフェアウエーで、白波をバックにプレーしている様は、ワイルドスクリーンのパノラマを見ているようで雄大な美しい眺めでした。入口の記念碑には、ここで開催された全米オープンの優勝者の名が刻んでありました。下の方に2000年タイガーウッズの名がありました。アメリカのゴルフ料金は日本に比べ格段に安く3,500円位ですが、ここの料金は数万円とのことでした。
 最近、絵を描いても、碁を打って、ゴルフをしても私がいつも最年長です。永い間私は3つの趣味を頑張ってきましたが、いずれも頂点が高く、道は険しいものばかりでした。しかし、趣味は話題を提供してくれ、家族の融和を助けてくれ、多くの友達をつくってくれました。私の人生にとっては千金に価する、欠くことの出来ない宝物であります。