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〔普及の現場から〕

東備地域での和牛放牧について

東備農業改良普及センター

 東備地域では昨年度遊休農地での和牛放牧を試験的に実施しましたが,今年度は和牛農家と酪農家で組織する「東備畜産研究会」(事務局:普及センター)が放牧用機材を導入し,地域での定着を目指した実証展示に取り組んでいます。現在ところ,4地区(5牧区)で放牧を行っています。なお,各地区とも耕種農家が放牧期間中の牛の管理を担当しています。

1.和気町清水地区

 清水地区では昨年度から取り組みを始め,今年度は2牧区で実施しています。
 なお,7月5日には畜産協会の主催で放牧研修会が現地で開催されました。
 清水地区では,今後も放牧による遊休農地の管理を進めていくことを検討しています。


研修会の様子

 (1) 清水地区@

   放牧実施期間 6月30日〜7月29日
   放牧頭数   2頭
   放牧地面積  34a


放牧前

放牧終了後(1ヵ月後)

 (2) 清水地区A

   放牧実施期間 7月29日〜9月5日
   放牧頭数   2頭
   放牧地面積  43a


放牧前

放牧終了後(1ヵ月後)

2.佐伯町

 佐伯町では,町内の各地区に呼びかけて遊休農地での放牧に関する説明会を開催し,取り組み希望を募った結果,4地区で実施することとなり現在2地区で放牧を実施しています。残る2地区でも近日中に放牧実施する予定です。

 (1) 田土地区

   放牧実施期間 9月8日〜(約1ヶ月
          間の予定)
   放牧頭数   2頭
   放牧地面積  35a

 (2) 南山方地区

   放牧期間 9月12日〜(約1ヶ月間の
        予定)
   頭数   3頭
   面積   52a

3.地域での定着を目指して…

 これまでの実証に取り組んだ地域からは,牛による草刈りの効果が認められ,遊休農地対策の有効手段として高い評価が得られています。今後は,地域の耕種農家と畜産農家との連携や地域ぐるみでの牛の管理など継続的に放牧を実施できる体制づくりを検討していきたいと思います。