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大健闘おめでとう!岡山県勢
〜第12回全日本ホルスタイン共進会・第4回全日本ジャージー共進会を振り返って〜

岡山県農林水産部畜産課

 栃木ファームフェスタが平成17年11月6日,4日間の全スケジュールを無事終え,大盛況のなか幕を閉じました。入場者数は栃木県実行委員会の予想を大幅に上回り,会場周辺に発生した大交通渋滞に巻き込まれた栃木県知事がやむなく自動車から自転車に乗り換えて開会式に駆けつけたり,審査会場は立ち席さえも確保し難い盛況ぶりでした。全共は酪農家にとって勝負の場であるとともに,一般消費者に酪農や乳製品をPRする絶好の場ですから,ピリピリする栃木県警を尻目に大方の酪農関係者は喜んでいたのではないでしょうか。
 今大会を一言で表現するなら,ホルスタインでは北海道勢が圧倒的強さを見せつけ,またジャージーでは岡山県勢の一人勝ちと言えましょう。
 まずホルスタインですが,北海道は優等率76%(32/42頭),1等を含めた入賞率93%,12部門中8部門で首席を獲得,さらに最高位賞,名誉賞,準名誉賞を総なめにしました。最高位賞には前評判の高かった(有)福屋牧場のエルムレーン スカイチーフ サニー ET(10部)が受賞しました。また未経,経産とも岡山大会よりも大型化しており,各部の平均体高が未経で1.8〜4.5p,経産で0.5〜4p高く,未経では1部を除いた2〜5部で,最も体高の高い牛が首席をさらっています。
 ジャージーについては受賞成績は後述するとして,体測結果について見てみると,やはり前大会と比較して1部で0.4p低くなっているのを除き平均体高が1.7〜4.3p高くなっていましたが,全部門とも首席の牛は体高の最も高い牛ではありませんでした。
 また昨今,出品マナーの悪化が問題になっていたことから,前大会では行われなかった付け毛等のチェックが行われました。一部の牛で不適切な点があり,やり直しがあったと聞いています。

【11部門首席 YMD ユリアナ エルトン ブルーナ】

 一番気になる岡山県勢の主な活躍は表のとおりです。ホルスタインでは優等が3頭,うち優等首席が1頭,ベストプロダクション*が1頭と大健闘しました。優等3頭は北海道,栃木,岩手に続く4番目に良い成績で,入賞率は69%(9/13頭)で前回の岡山大会の63%を上回りました。

【最高位賞 オセオラ リメイク ブリガディアー】

【名誉賞 ロンゲスト オセオラ ジェイド プリティー】

 ジャージーは全部門で首席を独占するという完全制覇を達成し,真庭市 美甘正平氏所有のオセオラ リメイク ブリガデイアー号が岡山大会で唯一逃した最高位賞を手に入れました。入賞率も92%(11/12頭)という高い成績で前回の70%を大幅に上回りました。また4部で2席となりベストアダーを獲得した栃木県のジャージーが岡山県産であったことも喜びを増大させてくれました。

【準名誉賞 ドネット サターン レスター】

【準名誉賞 SR ジャスト ウエイト エリザベス KJR3】

 長旅と慣れない現地の環境で,体調を崩す人や牛もいて,必ずしもベストコンディションで審査に臨めなかった牛がいたことは残念でしたが,にわか組織でしかも総勢80名を超える大所帯となった岡山県出品団のチームワークがなんとか岡山の威信を保てる成績を残す大きな支えとなったことは間違いありません。
*今大会からホルスタイン8部以上に設けられた賞で,1等以上の内SCM乳量の最も高い牛に贈られる賞である。