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〔特集〕平成18年度重点施策

平成18年度重点施策と新規施策について

岡山県農林水産部畜産課

 畜産を取り巻く情勢は,高齢化の進展や担い手の不足,県内初のBSEの発生を含め国内でのBSEや高病原性鳥インフルエンザの続発に加え,牛乳の消費の落ち込みなど,厳しい環境が続いています。
 このような状況のなかで,収益性の高い魅力ある畜産経営の確立を図るためには,国際化に対応した低コスト生産はもとより,消費者が求める安全で高品質な畜産物を生産することや,県産畜産物の積極的なPRによる消費の拡大が大きな課題となっています。
 このため,昨年度策定した「酪農肉用牛生産近代化計画」及び「新世紀おかやま夢づくりプラン」に沿って,国際化の進展に対応し得る経営体質の強化,自給飼料基盤に立脚した畜産経営の育成,食育の推進を図ることとしています。
 また,担い手の育成確保をはじめ,和牛増頭対策,海外悪性伝染病等の防疫対策の強化,たい肥の利用促進と環境保全型農業の推進,畜産バイオマスや新技術開発に取り組むほか,畜産物トレーサビリティシステムの適切な運営や生乳生産におけるポジティブリスト制度の導入への対応など,食の安全安心を確保するとともに,県産畜産物のブランド化を推進し,地域の特色を生かした活力と持続性に富んだ力強い畜産の実現を目指してまいります。
 こうした基本方針の達成に向け,本年度は次の施策を積極的に推進することとしています。

1 酪農対策

 乳用後継牛を県内で安定的に確保できる体制づくりや,関係機関と連携した牛乳の消費拡大に取り組むとともに,雌雄判別受精卵移植技術等の新技術の活用と,牛群検定の普及促進等により乳用牛の改良・増殖を図っていきます。
 ○仲間でつくろう乳用後継牛確保対策事業(新規)
  北海道産の初妊牛価格の高騰やヨーネ病の侵入危惧から,農家と公共育成牧場の連携により,県内産の乳用後継牛の流通を促進します。

2 肉用牛対策

 和牛改良の推進や受精卵移植や耕作放棄地への放牧を活用した和牛増頭に取り組むとともに,トレーサビリティシステムの充実による安全安心の確保や「おかやま和牛」のブランド化を積極的に推進します。
 ○第9回全国和牛能力共進会出品対策(重点)
  平成19年に開催される全国和牛能力共進会に出品し,優秀な岡山和牛を全国にアピールするため,岡山県出品対策協議会が中心となり,出品牛の作出,選抜,出品等の事業を実施します。

3 養豚対策

 省力的な飼養管理等による低コスト生産を推進するとともに,消費者の多様なニーズや安全安心確保に対応するため,SPF豚,黒豚等の高品質肉豚生産推進に取り組みます。

4 養鶏・養ほう対策

 養鶏については,効率的かつ衛生的な飼養管理を推進し,安全で高品質な鶏卵,鶏肉の生産と経営の安定に努めます。
 養ほうについては,耕種農家との連携の推進と害虫対策に取り組み,安定的なみつ源の確保とはちみつの生産拡大を推進します。

5 飼料対策

 飼料自給率の向上のため,耕畜連携による水田を活用した稲発酵粗飼料の作付拡大や稲わら等の収穫面積の拡大を図ります。
 また,飼料基盤,畜舎及び家畜排せつ物処理施設等の整備により,土地基盤に立脚した畜産主産地を形成します。

6 家畜衛生対策

 口蹄疫,BSE,高病原性鳥インフルエンザなどの海外悪性伝染病の発生・まん延防止や県内で多発しているヨーネ病の清浄化のため,家畜保健衛生所を中心に,関係機関と一体となって危機管理体制の整備や監視体制の一層の強化を図ります。

7 環境対策

 適正な家畜排せつ物処理により環境保全型畜産を推進し,地域社会と共生する畜産業の発展に努めるとともに,良質なたい肥の生産と,その利活用を促進します。

 ○たい肥を活用!おかやまブランド農産物応援事業(新規)
  地域の実情に応じたたい肥散布作業組織を構築・育成し,その活動の推進や条件整備を行い,たい肥を活用した土づくりを進め,おかやま有機無農薬農産物をはじめとするおかやまブランド農産物の生産拡大と環境保全型農業の推進を図ります。

 ○水生植物等未利用資源活用促進事業(新規)
  生活環境部と連携して,児島湖から回収されたヒシやヨシ等の炭化処理物を畜舎やたい肥に混合使用するなど,畜産面における環境対策資源としての有効性を検証するとともに,その利活用方法を啓発します。

8 技術開発

 畜産農家の経営の安定や,低コストで高品質かつ安全な畜産物を生産するため,総合畜産センターで新たに次の課題に取り組みます。

 ○地域資源型TMRセンター構築による飼料自給率向上システムの確立
  総合畜産センター内にTMRセンターのモデル的施設を設置するとともに,地域自給飼料及び食品副産物の特性を把握し,利用方法等の検討を通じて地域資源活用システムの構築を図ります。

 ○IT技術を活用した発情探知システムの確立
  IT技術を活用した安価な発情探知システムを開発し,1年1産に向けた繁殖効率の向上を図ります。

 平成18年度の岡山県畜産施策の推進方針,主要事業は以上のとおりですが,これらの施策を円滑に実施し,実り多き事業とするためには,関係各位の御理解と御協力がなによりも不可欠であると認識しております。
 皆様方の絶大なる御支援を賜りますよう,併せてお願い申し上げます。