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〔特集〕平成18年度重点施策

平成18年度重点事業について

社団法人岡山県畜産協会

事業推進方針

 肉用牛などの増頭や担い手の育成確保,経営診断,幅広い情報のデータベース化,価格安定対策など,地域農業に欠かせない重要産業として生産振興と経営安定に努めます。
 また,地域ブランド生産施設や牧場等での体験交流事業に取り組むほか,厳密を期した生乳検査やBSE検査補完業務等を継続し,安全と品質を追求しながら「食の安全確保」や「地産地消推進」の運動に沿って消費促進にも努めます。
 さらに,家畜衛生面では伝染病の伝搬発生機序も複雑化しているので関連情報の収集など関係機関と密に連携し,危機意識を持って自衛防疫事業に取り組みます。
 次に本年度の重点事業を掲げますが,一連の協会事業の推進につきましても特段のご協力を頂きますようお願い申し上げます。

1.肉用子牛生産者補給金制度

 肉用子牛の価格が低落し,保証基準価格を下回った場合,生産者に対して補給金を交付し,肉用子牛生産の安定等を図る制度です。

2.子牛生産拡大奨励事業

 和牛子牛の全国平均価格が35万円を下回った場合,奨励金が交付される事業です。

(交付要件)

ア、肉用子牛生産者であり,(社)岡山県畜産協会と「肉用子牛生産者補給金交付契約」を締結していること。
イ、原則として,12月31日現在で前々年度と前年度を比較して繁殖雌牛飼養頭数を「維持」または「拡大」していること。
ウ、生産された子牛は必ず個体登録を行い,繁殖雌牛管理台帳を整理保管しておくこと。

 畜産を取り巻く環境は日々変化し,まもなく再開されようとしている米国産牛肉輸入の影響により国内の畜産経営にどのような変化が起こるか予測しがたい現状にあります。
 そうした中で各々の経営を担保するためには各種価格安定制度への加入が必須条件となります。価格安定部では継続して経営の安定のために制度への加入促進を行っています。

(価格安定部)

3.(新)家畜防疫互助基金造成等支援事業

(事業の内容)

 平成17年度末をもって(旧)家畜防疫互助基金造成等支援事業(以下「互助事業」という)が終了しました。
 互助事業は口蹄疫,豚コレラ等5種類の海外悪性伝染病が万一発生した場合,畜産経営への影響を緩和するため,生産者自らが積立を行い,発生時の損害を互助補償する仕組みに国(独)農畜産業振興機構が支援を行う事業です。
 旧互助事業の期間中に牛の発動はなかったものの,豚では平成16年度に鹿児島県で発生した豚コレラに対して互助金が交付されました。その内訳は殺処分に伴う「焼却・埋却等互助金」及び清浄性が確認された後新たに豚を導入するための「経営支援互助金」で4戸に対して50,595千円が交付されております。
 現在協会では,新互助事業のスタート・同事業のスムースな移行に向けて継続,非継続の確認作業を行っておりますが,新事業では積立金の単価が若干減額されました。このため旧事業の積立金は新事業に引き継いで相殺処理できますが,加入頭数が変わらないときは積立金の一部を返戻することとなります。また,新規加入の場合は所定の積立金の納付を行っていただくこととなります。

(事業の仕組み)

 生産者自らが積み立てを行い,疾病発生時の損害を互助補償する仕組みです。
 積立金の2分の1は国(独)農畜産業振興機構と生産者積立金とで全国基金を設置します。
 牛や豚を飼養する方は誰でも参加が可能で,事業実施期間は平成18年度〜20年度の3カ年間です。
 事業の対象となる家畜伝染病は,「口蹄疫」,「牛疫」,「牛肺疫」,「豚コレラ」,「アフリカ豚コレラ」の5疾病です。

(1)生産者積立金の単価(1頭当たり)

(2)互助金の種類と単価
・とう汰互助金
 移動制限区域内等で家畜防疫員の指導等により家畜を「自主とう汰」したときに交付されます。
・経営支援互助金
 家畜伝染病予防法に基づき殺処分又は自主とう汰した家畜を飼養していた農場が新たに家畜を導入したときに交付されます。
・焼却・埋却等互助金
 殺処分又は自主とう汰した家畜を焼却・埋却したときに交付されます。

(家畜衛生部)

4.畜産経営技術高度化促進事業

 この事業では,大学,農業団体,行政機関等で構成する支援指導研究会の中で取組みテーマを決めて,指導マニュアル等を作成しており,本年度は,おかやま酪農業協同組合と共同して,酪農経営のための複式簿記マニュアル(仮称)を作成する。
 酪農経営では,青色申告の普及や消費税申告の必要性から,集計のしやすさに加え,経営の財務状況の把握等に優れた複式簿記が利用されているが,帳面に記入していく複式簿記は,総勘定元帳に転記する等専門的な知識が求められ,その有用性は理解されつつも酪農経営に浸透しているとは言い難い。

(1)当協会や農業改良普及センターでは,畜産経営に対して,長年,パソコンによる複式簿記の指導を行っている。
(2)パソコンによる複式簿記は,入力するだけで必要な帳面に自動的に転記したうえに,自動的に集計までしてくれるため,酪農家が複式簿記を導入することに抵抗が少ない。
(3)しかし,パソコンによる複式簿記は,自動的に転記・集計が行われるものの,正確に取引が入力されなかったり,どの数字がどこへ転記されているのか理解されていないと,せっかく複式簿記を使っても,間違った取引で正しく集計されないとの欠点もある。こうした問題を解消するため,酪農経営者および指導者を対象に,従来の複式簿記の基礎にパソコンの利点を加え,消費税にも対応した酪農経営向けの新たな農業簿記の指導書を作成する。
(4)県内の酪農家からも,おかやま酪農業協同組合にパソコンによる複式簿記指導の強い要望があるので,指導者のソリマチの対応が求められいる。
(5)できるだけ分かりやすく,ケーススタディ式にし,実際の入力時にも使えるようなマニュアルを目指します。

(経営指導部)