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〔技術のページ〕

平成18年度から始まる試験研究課題の紹介

岡山県総合畜産センター 経営開発部

 総合畜産センターでは,平成18年度より新たに4つの試験研究課題に取り組んでいきます。以下に各課題の概要を紹介します。

【研究内容】

1:IT技術を活用した発情検知システムの開発          (H18〜20)

 岡山県では和牛飼養戸数,繁殖牛飼養頭数とも減少しており,増頭に向けた取り組みが急務となっています。和牛産子の効率的生産は,1年1産を目標に分娩間隔をいかに短縮するかが課題です。そのためには,発情を見落とさず適期に人工授精を行い確実に受胎させることが重要です。
 そこで,適期授精を行うためIT技術を活用した安価な発情検知システムを検討します。
 本年度は,発情検知器具の簡易で確実な牛体装着方法や発情検知率の向上とともに授精最適時間帯についても検討します。

2:地域資源活用型TMRセンター構築による飼料自給率向上システムの確立
(H18〜22)

 飼料自給率を向上させるためには,稲発酵粗飼料,トウモロコシサイレージ,麦わら等の自給粗飼料と食品工場等から排出される食品製造副産物(以下,副産物)を利用した混合飼料(TMR飼料)製造技術が有効な技術です。
 そこで,副産物等の栄養成分や消化特性を明らかにするとともに細断型ロールベーラを活用した高品質・省スペース貯蔵型発酵TMR調製技術を確立します。
 本年度は,県内で発生する副産物の栄養成分や消化特性を明らかにし,飼料設計のデータベースを作成します。また,現行の発酵TMRの梱包・輸送形態であるフレコンバッグ法と比較して,細断型ロールベーラを利用した場合の発酵TMRの優位性を検討します。

3:水性植物等の炭化物を利用したふん尿処理技術         (H18〜22)

 現在,児島湖の環境を改善するため様々な施策が推進されています。水質浄化に効くヨシ,ヒシ等の水生植物は,刈り取り後に炭化処理による再利用が検討されています。
 一方,畜産経営では,家畜ふん尿を適正処理にするため堆肥化や浄化処理が行われていますが,堆肥化初期の悪臭発生や処理水の着色等が問題となっています。
 そこで,水生植物等を炭化処理し,副資材としての堆肥化促進やペレット化,畜舎臭気抑制のための敷料利用,浄化処理水の脱色資材等としての活用方法を検討します。
 本年度は,炭化物を副資材として活用し堆肥化初期時の臭気低減効果を検討します。また,畜舎臭気の軽減を目的に敷料としての利用を検討します。さらに,堆肥化物のペレット化により有効活用を図ります。

4:近赤外線分光法による低腹腔内脂肪鶏選抜技術を利用した種鶏選抜(H18〜22)

 平成15〜17年度の試験により,近赤外分光法による生体のままで腹腔内脂肪量を推定する技術を開発しました。
 そこで,生産効率の高い「おかやま地どり」を生産するため,この技術を活用して効率よく腹腔内脂肪の少ない種鶏を選抜します。
 本年度は,種鶏とコマーシャル鶏の性能を調査し,腹腔内脂肪量に関連した遺伝的要因を検討します。

 以上,平成18年度から新規で実施する試験課題を紹介しましたが,このほかにも「健康で安全な生乳・豚肉・鶏肉生産技術の開発」「高熱微生物を活用した堆肥化処理技術の検討」などの課題も継続して実施します。
 これらの課題の成果にご期待下さい。