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〔畜産農家の声〕

「地域に根ざした和牛繁殖経営を」

真庭市蒜山東茅部 石賀 恵子

 本格的な梅雨の訪れとなりました。今年の1番草は,収量は少ないものの無事収穫も済み,“ほっ”としています。何って,この時は天候との戦いですから。
 私の住んでいる所は,蒜山の旧川上村でも南端に位置します。東京から,初めて我が家に来られた方が,「蒜山のイメージとは全く違う。ずけ(高知出身で,この先行き止まり)のような所で,牛飼いをしていた。」と,その後何回もお会いする機会があり,その度にお酒が入ると言われます。
 でも,私も嫁いできて,30年経ちますが,私は,牛が増える度に思うのです。ここは,“都”だと。集落の中で,和牛繁殖を手がけている方でしたらわかられると思いますが,離乳した際どれだけ神経を遣われる事でしょう。その点,我が家は一軒家のようなもので,牛を飼うには最適です。
 この牛も私が来た時は2頭でした。私は,結婚する前は,少しの間,農協に勤めていて畜産担当者の所へ農家さんが来られて,「今回の仔牛セリ市では,50万円,53万円で売れた。」と話されているのを聞いて,“和牛とは何といいものか。”と思っていました。しかしながら,我が家は,年に2頭出荷する仔牛は,23万円,17万円で売られ,こんなはずでは無かったのにと思ったものでした。その当時,稲作,葉たばこが経営を占めていました。その後,徐々に牛を増頭し,間には,葉たばこも生産調整で止め,稲もイノシシによる被害も受け,品質悪く,思い切って転作することになりました。我が家の田んぼのみならず,離れた地域に行って転作田を借りると,次々に,「うちの家のも,我が家のも」と頼まれると,主人も断ることも出来ず,積極的に借り受け,面積はさまざまですが,全面積は,17haで枚数,150余りあります。この転作田を利用した,飼料生産が,昨年,我達には身に余る,栄えある農林水産祭の天皇杯受賞の最大の要因でした。受賞に伴い,幾度となく上京したり,何と言いましても,天皇皇后両陛下御拝謁といった事は,夫婦共に一生忘れる事の出来ない経験でした。この受賞には,家族はもとより,地域の皆さんや,牛飼いの仲間の支えがあってこそと,主人とよく話しています。
 今年から長男が本格的に就農して,跡を継いでくれます。技術も知識も,主人ほどは無いですが,自分なりに覚えようとする姿勢は感じられます。後は,早くお嫁さんが来てくれればと思いますが,なかなか親の思うようにはいかないようです。これから先,長男と共に,将来の経営を目標に,地域に根ざした和牛繁殖経営を行っていきたいと思います。
 又,同じ仲間の方々と色々と情報交換を行い,夫婦同伴の視察,勉強会も楽しみにしています。ちなみに,7月の中旬,島根の方へ夫婦同伴の視察の予定です。アクティブ,アクティブと自分に言い聞かせる今日この頃です。