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〔県民局・支局だより〕

地域に根ざした畜産の発展と健康な土づくりを目指して
−高梁市堆肥供給センターの紹介−

備中県民局高梁支局畜産班

1 はじめに

 高梁市堆肥供給センターは,地域内の畜産農家の家畜排せつ物を発酵処理して,生産堆肥を耕種農家に供給し,地力向上による農業生産の安定と向上を図ることを目的として,合併前の旧川上郡川上町が事業主体となり,平成3年度良質堆肥供給モデル事業(事業費93,960千円)により設置されました。堆肥生産は平成4年度から開始,生産量・販売額はともに年々増加し,平成17年度には生産量818t,販売額8,409千円となっています。

2 堆肥センターの概要

(1)名 称:高梁市堆肥供給センター
(2)所在地:高梁市川上町地頭2518-2
(3)活動内容:堆肥の製造・販売・運搬
(4)利用農家


施設全景:手前がロータリー式発酵槽を備える堆肥舎、奥は堆肥ストック場

3 堆肥の製造販売

 搬入された畜糞は,ロータリー攪拌(2ヶ月),堆積発酵(4ヶ月)を経て袋詰め堆肥及びバラ堆肥として製品化(商品名:きじまる堆肥)されます。
 袋詰め堆肥は市内の直売所(ふるさとプラザ,神楽の里,フラワーフルーツパーク)や県南のホームセンターで販売する他,平成16年度からはJAびほく,JA倉敷かさや,JA岡山西の取り扱い品目として認定を受け,農家組合を通じ予約を受けるとともに,JA支店でも店頭販売しています。バラ堆肥は堆肥供給センターからの直接販売の他,JAを通じての注文販売も行っています。きじまる堆肥は有機無農薬認定制度の認定を受けており,袋詰め,バラともに大変好評で,リピーターも多く,市内外で広く利用され,年々販売数量は増加しています。

 しかし,設置から十数年が経過し,機械の老朽化による維持費の増加や,畜産農家の規模拡大による搬入希望の増加から,施設の更新と処理能力のアップ,販路拡大対策などが必要となったため,単県事業等を活用し,施設及び機械の整備とPR活動を行っています。
 平成17年度には,作業の効率化を図るため,堆肥ストック場を増設,また耕種農家や一般家庭への販売拡大を図るため,販売所にPR看板を設置するとともに,製品紹介パンフレットや小袋入りサンプル堆肥を配布しました。今年度はさらに攪拌機,袋詰め作業庫及び自動袋詰め装置を導入する予定となっています。


きじまる堆肥:こりゃ〜ええで〜!つこーてみられ〜!

4 終わりに

 近年の畜産業においては,規模拡大に伴うふん尿の適切な処理が課題となっており,一方耕種農家においては,安心・安全な農産物の生産が求められており,有機資材である堆肥の需要は高まっています。地域の未利用資源を活用し,再生利用していくリサイクル施設は,公共的役割が非常に高く,高梁市堆肥供給センターは重要な役割を担っています。


感謝状贈呈式:右から2人目が堆肥供給センター長(高梁市農業振興センター藤原所長)

 これらの活動が認められ,今回,畜産功労者として第62回岡山県畜産共進会(10月8日開催)において知事感謝状が贈呈されました。
 一方で,本年度末に高梁市はこの施設にも指定管理者制度を導入予定であり,その受け皿となる組織作りとそれによる運営方法がこれからの課題となっています。今後も地域資源循環の核となる高梁市堆肥供給センターの活動に期待が寄せられています。