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〔職場紹介〕

もう1つの高梁家畜保健衛生所へ行こう!

岡山県高梁家畜保健衛生所


図1 高梁家畜保健衛生所ホームページ

1.バーチャル訪問 at 高梁家保

 高梁家畜保健衛生所を御存知でしょうか。
 高梁駅に近かった旧庁舎から,現在の高梁市高倉町田井に移転して10年になります。
 街から遠く離れた…,川向こうの…,山沿いの…,竹藪の陰の…,3時を過ぎると日が陰る…,などの枕言葉を持つ我が高梁家保ですが,多くの方にお出で頂きたいと願っています。
 もちろん,直接お会いできるのが一番ですが,あなたの家やオフィスから,車ではなく「パソコン」で,当所へのバーチャル訪問というのはいかがでしょうか。
http://www.pref.okayama.jp/bichu/taka-kaho/がもう1つの高梁家保の住所(アドレス)です。
 アドレスの入力が面倒でしたら,「YAHOO!」や「Google」のサーチ(検索機能)から来る方が近道かもしれません。
 アクセスしていただくと,図1の画面が出てきます。「新着情報」,「メニュー」,が次のブースへの入口になります。

2.新着情報

(1)今話題の疾病情報

 まず,新着情報を御覧ください。ここは旬なネタを素早くお知らせするコーナーです。現在のページ(11月10日現在)では,「九州で子牛のアカバネウィルス生後感染発生か?」や「気になる疾病にBLV情報追加しました」のタイトルで New のマークがブリンク(まばたき)しています。
 今回のアカバネ病と思われる症例は,子牛・育成牛で神経症状が見られており,九州におけるアカバネウィルスの大きな動きを示唆すものではないかと危惧され,これから生まれてくる仔牛の異常産が心配されています。
 また,BLV(牛白血病)については,吸血昆虫が媒介する病気のイメージが強かったのですが,最近の知見では,吸血昆虫よりももっとリスクの高い,飼養管理上注意すべき事項が指摘されています。注目し,認識を新たにしていただきたい疾病です。
 その他,「鳥インフルエンザ情報」,「ポジティブリスト制度」,「申請書等様式ダウンロード」など,新しく掲載されたものへの窓口ともなっています。

(2)「今・・隣の国で!〜Animal Health in The World〜」

 ここでは,海外の家畜衛生情報を紹介しています。多くは,アメリカ農務省,海外通信社などのネットサービスの翻訳です。
 「新型インフルエンザ・クライシス」の著者外岡さんは,「危機管理は知ることから始まるのに,日本では欧米で報道される情報の一割も報道されていない。」と嘆いています。
 人や家畜の交流,飼料や畜産資材の輸入の現況を見るとき,海の向こうの伝染病が,その距離的隔たりのみで,我国への波及リスクが,消滅しているとは思えません。
 岡山の牛も,アメリカの牛も,同じワシントン州産のルーサン乾草を食っていますし,県内の採卵鶏やブロイラーの両親は,いずれも輸入種鶏です。
 アメリカ,ヨーロッパ,オセアニア…いずれも,地図の場所より遙かに近い,いつでも火の粉が飛んで来うる位置にまで,近付いているように思われます。
 海外情報導入の隘路を,我が高梁家保で補完したいとの,崇高な動機(?)から発足したのが「今・・隣の国で!〜」です。翻訳とはいえ他の記事の引用ですから,著作権が問題にならないかと,新聞社に尋ねてみました。「要約的な記事にし,図や写真は引用しないで,翻訳した元の記事にリンクさせてはどうか。」とのアドバイスで,今の体裁になっています。図も写真も無くて,見栄えがしないのが気になっています。
 週1度は更新しますので,是非毎週お出かけください。

3.メニュー


図2 第2の画面

 メニューは,「概要」,「仕事」,「疾病情報」,「図書室」,「ギャラリー」,「お知らせ」から構成され,いずれを選択しても,図2の画面となります。この画面の左半分が,各メニュー項目の内容を示し,それを選択すれば,目的の情報に到達します。

(1)概 要

 高梁家保の沿革と,現在の管内状況を示しています。現在の管内飼養家畜頭羽数は,ここに掲載しています。「沿革」では昭和24〜27年当時の宇治,豊野,草間,刑部の創生期の家畜保健衛生所の写真なども御覧いただけます。

(2)疾病情報

 高病原性鳥インフルエンザ〜豚コレラの4つの伝染病は,現在防疫上のウェイトが高く,全国的に注目されている疾病です。これらについては,管内,県内,国内の状況,最近の話題等幅広い情報を掲載し,国の機関等の情報サイトへもリンクしていて,十分な情報が提供出来ると思います。「気になる疾病情報」は,県内管内で発生した伝染病の情報や,流行が予測される疾病の情報並びに対応策を載せたコーナーです。

(3)図書室

 家保の広報誌,「いきいき家畜衛生ネット」から関係法令,啓発用刊行物など御覧いただける電子図書室です。「いきいき家畜衛生ネット」は,その前身の「岡山家畜衛生だより」の創刊号から,平成18年10月の77号までほぼそろっています。「岡山家畜衛生だより」4〜5号では,18年前の各家畜保健衛生所及び病性鑑定所のメンバーの顔が出てきて,思わず見入ってしまいました。嵩張らない資料として,思い出の旅への入り口として御利用いただけます。

(4)ギャラリー

 岡山全共から栃木全共,岡山国体馬術競技,防疫演習,本年度の県共,などのフィルムライブラリーです。貴重な記録であり,実用性の高い資料と考えています。
 特に,平成17年2月に実施した,高病原性鳥インフルエンザ防疫研修は,関係機関をインターネットで結び,現場の実写や,イメージ映像を交えて,臨場感を共有しながら実施した新しいタイプの防疫演習で,全国的に注目されたものです。

(5)お知らせ

 関係法令改正の内容,新しく始まった制度の紹介と解説です。「ポジティブリスト制度」,「家畜衛生管理基準」,「特定家畜防疫指針」,「家畜排せつ物法」など,矢継ぎ早に出てきましたが,いずれも畜産活動に直接関与するものばかりです。是非もう一度御覧いただき,理解を深めてください。

4.一枚の景色

 図2の第2の画面右半分のこのコーナーは,家保の日常活動の一コマを紹介するものです。家畜保健衛生所の業務を中心に,日頃の活動,知られていない1面,今頃やっていること,大切に考えている取組,などを写真で紹介します。10日間隔で更新しますのでお見逃しなく。

5.ホームページへの期待

 当所のホームページを紹介しましたが,畜産農家や関係者との適切な情報の共有が,地域での,足並みのそろった,家畜衛生の推進に不可欠と思われます。適正でタイムリーな情報を発信し,受信することが,家保業務の根幹と考えています。
 素早く,多量に,取り出しやすい情報が発信出来るホームページは,正にうってつけの媒体ですが,見て頂かなければ,どうにもなりません。
 知ってもらって,見てもらって,継続して毎週1回はアクセスして頂ける,鮮度の高いホームページであり続けたいと願っています。
 もう一つの高梁家保,当所のホームページに是非お出でください。ホットな話題と,有益な情報があなたをお待ちしています。もちろんお代は頂いておりません。