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スーパーL資金(長期運転資金)のご案内

農林漁業金融公庫岡山支店

 畜産経営は,設備投資に限らず所要経費も多額となるのが一般的です。
 運転資金を1年以内償還の短期資金で調達していくと,流動比率が低下して短期の支払能力を悪化させることになります。
 また,売上規模に対して相当程度の現金・預貯金の手持ち高を常に確保しておかなければ,売上代金の回収の遅れや予定外の支払に対応できず,資金繰りが窮迫することになりかねません。
 このような状況を改善する場合に,スーパーL資金では,効率的かつ安定的な経営を目指すための長期運転資金としても利用可能で,素畜代,人件費,原材料費等さまざまな経費の支払いについてもご利用いただけます。
 具体的な長期運転資金の活用方法について利用例をご紹介いたします。

 計画的に素畜を導入するための長期運転
 資金(法人経営/肉用牛)

@資金を必要とする理由

 肉用素牛の高騰により素牛導入頭数が減少したため,経営規模の維持のために素牛導入資金が必要となった。今後も素牛価格に左右されず,計画的に素牛が導入できるように限度額を設定し,その範囲内で繰り返し借り入れができるようにした。

A必要額の算定

 限度額は,素牛の棚卸価格の50%相当に設定した(全額借り入れではなく,50%は自己資金で対応)。

B償還条件等

 償還期間3年(うち据置期間1年) ⇒  肉牛の飼養期間などを考慮して設定
   利率1.45%(H18.10.19現在)

 設備投資に伴う増加運転資金
          (個人経営/酪農) 

@資金を必要とした理由

 フリーストール・ミルキングパーラー方式を導入し,飼養規模も50頭から80頭に拡大する。新たに導入する初妊牛の購入費に加え,乳牛の移動や新しい施設への対応で一時的に乳量が落ちることが懸念されたので,当面の飼料代等についても借り入れすることとなった。

A必要額の算定

 飼料代については,増頭分乳牛の1年間の飼料代相当を融資対象額とした。

B償還条件等

 償還期間5年(うち据置期間1年)⇒ 平均更新産次は3産であるが,経営が軌道に乗る間(産仔が乳牛となるまでの間)を考慮して設定
   利率1.45%(H18.10.19現在)

◎本事例はあくまでもご利用可能なケースの一例です。これらの事例以外にも,幅広い活用ができますので,公庫支店にお問い合わせください。

 【お問い合わせ先】
農林漁業金融公庫 岡山支店 業務第二課
                 (岡山県担当) 
 TEL:086−232−3613
 FAX:086−233−7220