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新年のご挨拶

社団法人岡山県畜産協会会長 本松 允之

 新年,明けましておめでとうございます。
 皆様方には,平和で希望に満ちた新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。
 旧年中は,岡山県畜産協会の事業推進に格別のご理解とご支援を頂き,誠に有難うございました。
 近年の我が国の経済は回復に向かっており,工作機械や自動車などを中心とした活発な生産活動や海外経済の拡大を背景とした輸出の増加に支えられ,昨年はついに1965年から5年近くも続いたあの“いざなぎ景気”を超えて順調と,国レベルの数字は示しておりますが,地方で畜産に関わっている私達はさしたる実感の持てない年でありました。
 また,畜産関係では年明け早々に米国産牛肉の輸入が再開されたと思いきや脊柱混入で直ちに止まり秋の再開,春には我が国で25例目のBSE陽性牛が県内で確認されるも県をはじめ関係機関が連携して農家や消費者の不安を増幅することなく適切な対処で沈静化,生乳生産の低迷をしのぐ牛乳消費の減退による13年ぶりの抑制型生乳の計画生産,晩秋の声に乗って届いた韓国での高病原性鳥インフルエンザ発生への身構え,師走に入っては日豪自由貿易協定における畜産物など重要品目の関税撤廃阻止への懸念等々,全く気の抜けない年でもありました。
 そうしたなか明るい話題として「牛にも人にも良い環境」を経営理念に蒜山で果敢なジャージー酪農を展開されている丸山昭博さんが優秀な青年農業者に与えられる矢野賞を受賞されたこと,高等学校生達の間で乳牛・和牛への関心と意欲が高まり,県の畜産共進会まで勝ち上がってくる学校が増えたことなど,将来に期待の持てるニュースもありました。
 また,食肉部門,就中,和牛,豚枝肉は堅調な相場で支えられ生産者意欲が高まっている中で,岡山県から平成27年度目標の酪農及び肉用牛生産近代化計画も示されました。今計画では「畜産物の安全・安心の確保」「畜産物における食育の推進」が新たな項目として謳われており,当協会でも県計画に沿ってポジティブリスト制度の円滑な導入対策や畜産ふれあい体験交流事業など新たな事業を進めてきたところであります。
 そして迎えた本年10月には第9回全国和牛能力共進会が鳥取県で開催されます。前回の岐阜大会で収められた素晴らしい成績に甘んづることなく,更なる好成績のもとに和牛雄県として不動の地位を固められますよう,関係者一丸となってのご奮闘に期待しております。
 当協会といたしましても,これまでの成果を生かしながら新たな時代の潮流や地域のニーズを適格に把握しながら,生産者,県行政ならびに関係機関団体との連携を深めて今日の諸情勢に対応できる取り組みに努めて参りますので,本年も何卒よろしくご指導とご支援をお願い申し上げます。
 皆様にとりまして新しい亥年が素晴らしい年となり,ご健勝にてご繁栄されることを心からお祈り申し上げまして,新年のご挨拶といたします。