ホーム > 岡山畜産便り > 岡山畜産便り2007年1月号 > 〔県民局だより〕「稲わら収集・堆肥散布やってます」〜浅野和敏さん(瀬戸町)〜

〔県民局だより〕

「稲わら収集・堆肥散布やってます」
〜浅野和敏さん(瀬戸町)〜

備前県民局東備支局畜産班

 「アッ!スピード取締?」処暑とは名ばかりの暑さの8月下旬,瀬戸町内の水田地帯でのことです。ブルーのつなぎに無線付きヘルメット,白バイ警官を思わせる男が道路脇に立っていました。よく見ると,手には無線操縦機,視線は田んぼの上,ヘリコプターが飛んでいました。
 この人は,水稲等の各種作業を広く受託し,農家からは“頼りになる助っ人”と言われている浅野和敏氏。この日は無人ヘリで水稲の出穂前防除作業をしていたのでした。
 また,浅野さんは町内水稲農家からの受託で,稲わら収集,堆肥散布作業も実施し,耕畜連携に重要な役割を果たされていますので,その概要を紹介します。

1.浅野さんの受託作業の概要(H17)

 @水稲作業(田植〜稲刈)  20ha
 A乾燥調整,精米等     40t
 B無人ヘリによる防除    460ha
 C稲わら収集,堆肥散布   13ha

2.稲わら収集,堆肥散布

 平成15年に浅野さんが中心となって町内肥育農家と「大井・肩脊粗飼料生産組合」を組織し,助成制度を活用して関係機械を整備,稲わら収集,堆肥散布を開始されました。
 水稲農家の評判は良好で,希望する農家はまだ多くあるものの,労力や機械作業効率等の問題から現状で手一杯という状況です。

〈主な機械〉
・牽引式ロールベーラー(100×100) 1台
・ジャイロレーキ          1台
・ベールグリッパー         1台
・マニュアスプレッダー(2.5t)    1台
〈水稲農家の評判〉
・土が軟らかく,耕起作業が楽になった。
・代掻き後の浮きわらがなく,田植えが高速でできる。
・肥料代が節約できる。
・収穫量が今までより多くなった。
・農協の食味値が町内で1番になった。
・食味が良くなり,美味しいご飯が食べれる。
 等々です。

3.無人ヘリによる防除

 浅野さんは産業用無人ヘリの全国競技大会で優勝した腕の持ち主であり,建物近くの狭小な田でも問題なく作業されています。
 現在は,2機の無人ヘリを駆使して県南を中心に広く水稲や大豆の各種防除作業を実施し,農作業の省力化に貢献されてます。
 これからも耕畜連携の請負人としてますます活躍が期待される浅野さんでした。