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〔共済連だより〕

家畜診療日誌

北部基幹家畜診療所 西崎 完治

 北部基幹家畜診療所(所在地旧津山家畜診療所)が平成19年4月1日より津山家畜診療所と勝英家畜診療所が合併して設置されました。
 家畜診療所区域は津山市,鏡野町,美咲町,勝央町,奈義町,西粟倉村,美作市の6市町村が区域となっており,家畜診療所職員は獣医師11名,女子職員1名で業務を行っています。
 畜産の状況は飼養頭数・戸数の減少,牛乳の消費低迷,飼料価格の高騰さらに産業動物獣医師の減少等,畜産をとりまく環境は大きく変化しています。
 家畜診療所もこの状況に対応するため,将来を見据えた診療体制が求められ合併しました。
 家畜診療所の業務は家畜診療,損害防止,家畜引受時の検査及び評価,畜産諸施設に対する協力などが主な業務ですが,さらに畜産農家の収益性の向上及び食の安全・安心のための技術指導支援等が求められています。
 合併後の管内の飼養状況ですが,平成18年度家畜共済事業実績で共済加入農家約320戸,共済加入頭数は約13,700頭(胎児は除く)です。乳用牛,肥育牛,繁殖和牛とも一戸あたりの飼養頭数は増加しており大型化しています。
 また県下で唯一豚の共済加入もあります。
 家畜診療所では 大型化し種々の飼養形態に対応する為,通常の家畜診療だけでなく,損害防止も重点的に行いたいと考えています。  
 特に昨年から導入された携帯型超音波診断装置(エコー)が今年度2台となり,エコーによる繁殖検診をさらに充実させたいと考え取り組んでいます。超音波診断装置については次のとおりです。
 携帯型超音波診断装置は重量800グラムで副作用が無くモニターに腹腔内の状態を動画で映し出すことが可能です。その効果は,@畜舎内で使用可能であり牛へのストレスが少ない A卵巣や子宮疾患の診断が今まで以上に容易 B妊娠鑑定が30日前後で可能(心拍確認可能) C妊娠58〜70日齢での雌雄判別が可能 D双子の判定などであり,今まで実施されていた獣医師の直腸検査に比較してより客観的な診断が可能となっています。また動画はビデオレコーダーを使用してパソコン内に記録して,現場で診断困難な症例の再検討に活用しています。牛の繁殖障害に本器による情報を得ることにより正確な診断,治療をおこなうだけでなく,直腸検査の精度をより高めることにも活用し,繁殖成績を向上させたいと考えています。
 また当診療所では,家畜臨床研修所とともに生産獣医療による生産性向上・代謝プロファイルテストを活用して事故低減等のほか,合併のメリットを生かした効率のよい診療,損害防止に努め畜産農家の経営をサポートしたいと考えています。


エコーを用いた繁殖検診