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〔学校紹介〕

「作る・食べる・生きる」

岡山県立興陽高等学校

1 沿革と教育内容

 本校は大正6年,岡山県児島郡興除村立興除実業学校として開設され,今年で創立90周年を迎えた伝統ある専門高校です。現在,農業科・農業機械科・造園デザイン科・家政科・被服デザイン科の5学科で,約600名の生徒が専門学習に取り組んでいます。

 建学の精神である「開拓新天地」を胸に,生徒は特色ある教育実践を通して,地域社会に貢献できるスペシャリストを目指して,多彩な教育活動に励んでいます。
 中でも学校全体で取り組んでいる特徴的な活動として,ボランティアバンクによる地域交流活動やユニバーサルデザインを取り入れた学習,さらには環境問題に教育活動の中で挑戦した「菜の花エコプロジェクト」などが進行中で,社会と直結した実践教育が,具体化している学校です。
 このような教育環境の中,生徒は元気にのびのびと学んでおり,社会人として必要な自ら生きる力を養い,他方面への就職・進学を実現しています。

2 農業科の学習活動

 本校農業科は,県内唯一の農業科として,農業全般にわたる基礎的な学習を進めるため,作物・果樹・野菜・草花・畜産の5部門を備え,1年生で全ての基礎を学んだ後,2年生からは自ら選択した2分野について,専門性の高い学習をしています。
 その中で畜産分野は,他の分野と異なり,動物を相手にする特質を生かし,より命に近い学習ができることを強みとして,「作る・食べる・生きる」をテーマとして,産業としての畜産に限定せず,幅広い動物学習を展開しています。
 (1) 畜産分野の授業・実習
 1年生で鶏を初生びなから飼育し,鶏卵を生産した後,と殺・解体までを行い,経済動物の一生を学んでいます。2・3年生では,大家畜の飼育管理や加工品の学習を中心にしていますが,ペットを含めた,ヒトと動物の理想的な関係についても学んでいます。
 (2) 地域交流活動
 管理している動物達に協力してもらい,動物を介した交流が盛んに行われています。
 日常的に近隣の保育園児が散歩コースとして動物と触れ合ってくれていることや,定期的に養護学校の高等部との交流会を継続しています。
 (3) プロジェクト活動
 通常,研究活動は3年生が中心となって行っていますが,畜産部では伝統的に,1年生の3学期や2年生の1学期から始めることが多く,動物に関する研究に限らず,農業・食・環境と言った,幅広いテーマで取り組んでいます。特に最近は,飼育・栽培から生産・加工・流通までを視野に入れた「食」をテーマとした研究が盛んです。
 (4) 新しい仲間
 7月18日,本校では10年以上経験のなかった,生徒待望の乳牛(ジャージー牛)の出産がありました。子牛は雄牛でしたが,すくすくと成長していて,生徒は子牛の管理と親牛の搾乳に悪戦苦闘しています。