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〔学校紹介〕

「畜産とその愉快な仲間達」

岡山県立新見高等学校 生物生産科

 「さあ行こう! きゅうちゃん」のかけ声と鼻環につないだ1本の綱の動きを感じた愛称きゅうちゃん(「きたこう9-5」号 黒毛和種♀13才)は,背中にかかる「ゆたん」を翻して,華麗なる「碁盤乗り」を披露し,拍手喝采!!! ここは新見高校生物生産科牛舎前。
 新見高校生物生産科は,岡山県和牛発祥の地である新見市にあります。「心技練磨」の精神を受け継いで,新見北高校の時代から,この地域伝統の技術「牛の碁盤乗り」を継承した牛達とその仲間達が,「畜産な毎日」に彩りを添えています。
 現在「碁盤乗り」を継承している牛は4頭いますが,さらに頭数を増やしたいと考えています。また,新見市から譲り受けたポニーも碁盤乗りに挑戦中です。


牛の基盤乗り(2頭乗り) 左:「きたこう9−5」号 右:「はずき2」号

 さらに,畜産分野に関しては,優良な和牛を作出するために地域の農家の方々から多くの貴重なアドバイスをいただきながら,共進会への参加を続けており,平成15年には「あられ」号が県畜産共進会でグランドチャンピオンに輝くことができました。そして,今その仔牛「新北紀」号が県候補種雄牛として活躍しています。
 このほか,わが生物生産科では,スズラン,ユリ,リンドウが花を添え,イチゴ,メロンや各種果樹,原木栽培のおいしいシイタケがたわわに実り,ミツバチが一生懸命に蜜を運び,バイオ技術を駆使して天然記念物「鯉ヶ窪湿原」の貴重な植物の保存に力を尽くしています。また,小学生との田植え・稲刈り・おむすび交流,幼稚園児とのイモ掘り交流,婦人会との花植え交流といった地域連携にも積極的に取り組んでいます。
 今日も,牛を呼ぶ大きな声が響いています。毎日,一生懸命に牛と格闘している生徒一人一人がここでは主人公です。