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新年のご挨拶

社団法人 岡山県畜産協会 会長 本 松 允 之

 新年あけましておめでとうございます。皆様方にはご家族お揃いで希望に満ちた新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 旧年中は,岡山県畜産協会の運営並びに事業推進に格別のご理解とご支援を賜り,厚くお礼申し上げます。
 昨年は,食品の偽装問題が次から次と発生したり,米国におけるトウモロコシのバイオエタノール化などから国内の配合飼料価格が高騰するなど,畜産を取り巻く環境はより一層厳しさを増した一年でした。
 酪農では依然として牛乳の消費が回復せず,生産者乳価の低迷に加えて配合飼料価格の高騰という厳しい経営を余儀なくされながらも,水田農業対策にからめた自給飼料増産や消費者に対する生産原価の理解醸成,牛乳の消費拡大運動など地道な取り組みにも関係者が一体となって頑張り,経営の維持発展を目指しました。
 和牛価格は比較的安定した水準で推移しましたが,乳用種肥育で4月〜9月期で,交雑種で7月〜9月期で農家所得が基準値を下回り,肉用牛肥育経営安定対策や子牛補給金制度など活かして生産の維持に努めた年でした。
 豚肉は品不足傾向にあり,豚価は対前年比3.5%程度上昇し,比較的安定した年となりました。
 また,養鶏では昨年,県内において高病原性鳥インフルエンザが発生し,関係者を震撼させましたが,関係機関のいち早い対応で被害が最小限に食い止められたものの,他方で飼料価格の高騰の影響から依然として厳しさがぬぐえない年でした。
 一方,明るい話題としては鳥取県で開催された第9回全国和牛能力共進会で,岡山県の代表牛は前回の岐阜大会を上回り中四国地方ではNo1となる立派な成績を収めることが出来ました。関係者のご努力に改めて敬意を表するとともに,次回の長崎大会に向けて,一層のご活躍を期待申し上げます。
 WTOやFTAなど国際環境は気の抜けない状況が続いておりますが,今後より一層の低コスト生産や良質な畜産物の提供に心掛け,地産地消運動の推進と共に,消費者には安全・安心な県産畜産物の素晴らしさを理解していただく努力が必要と考えます。
 当協会としましても,効率的な畜産経営を実現するため引き続き,関係機関と一体となり生産拡大対策や価格安定対策,更には防疫対策などに全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので,皆様のより一層のご協力を心からお願い申し上げます。
 最後になりましたが,皆様にとりまして子年の本年が飛躍の年となりますことをお祈りし,新年の挨拶とします。