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年頭あいさつ

岡山県農林水産部畜産課長 柴 田 範 彦

 あけましておめでとうございます。
 皆様におかれましては,ご健勝にて新年をお迎えになられたことと,心からお喜びを申し上げます
 昨年を振り返りますと,1月に本県で初めて発生しました高病原性鳥インフルエンザについては,皆様のご協力により,迅速かつ的確な防疫措置を実施することができ,続発もなく無事に終息させることができました。また,10月に鳥取県で開催された第9回全国和牛能力共進会では,総合成績で全国5位,中国四国1位と優れた成績を収めることができました。このように昨年は様々な出来事がございましたが,これらの結果は本県の畜産の発展に必ずや,つながるものと考えております。
 さて,最近の畜産をめぐる情勢をみますと,国際情勢では高病原性鳥インフルエンザ等の海外悪性伝染病の発生,諸外国とのEPA・FTA交渉の成り行き等,今後その動向については予断が許せない状況となっています。
 特に,国内では,米国産とうもろこしのバイオエタノール向け需要の増大による配合飼料価格の高騰,さらには原油高により生産コストが上昇し,経営に与える影響は深刻なものとなっています。このため,種畜改良や飼養管理技術の高度化等による生産性の向上を図るとともに,自給飼料の増産,未利用資源の利活用による生産コストの低減が,今までにも増して重要となっています。
 また,賞味期限の改ざんや原産地の偽装問題等により,消費者の食に対する信頼が失墜していることから,安全・安心な畜産物の供給体制の確保は重要なものとなっています。このため畜産物トレーサビリティーシステムの適正な運営や家畜衛生検査の徹底と生産者への濃密な巡回指導による家畜伝染病の侵入・まん延防止対策を通し,県民が健康で安心な食生活を実現できるよう的確な対応が求められております。特に,高病原性鳥インフルエンザについては,発生時に円滑な対応が可能となるよう,これまでの防疫体制を検証するとともに,昨年12月には,県と全市町村との間で,患畜等の処理や疫学調査等の相互協力に関する防疫協定を全国に先がけて締結し,発生時における防疫の強化を図っているところです。
 さらに環境保全対策では,家畜排せつ物法を基本とし,適正な管理と生産される高品質なたい肥の利用拡大の推進やメタン発酵等の畜産バイオマス技術の普及など,資源循環型畜産に向けた取り組みが一層重要となっています。
 県といたしましても,こうした状況を踏まえ,安全安心なおいしい畜産物の安定供給を基本に,岡山県酪農・肉用牛生産近代化計画に即し,担い手の確保,和牛増頭,飼育環境改善,自給飼料増産対策,耕畜連携によるたい肥の利用推進などの施策を総合的に取り組むこととしております。特に,飼料価格の高騰対策としては,稲ホールクロップサイレージの増産と広域流通化や,稲・麦わら,食品副産物等の未利用資源の確保による自給率の向上を一層推進するとともに,生産者が再生産可能となる価格で販売できるよう消費者への理解醸成についても生産者の皆様と協力してPRに努めて参りたいと考えております。さらに県産畜産物のブランド化については,各協議会を核としてジャージー牛乳・乳製品,おかやま和牛,おかやま地どり等の全国への発信を,また,おかやま黒豚については香港への輸出を通じ「安全・安心」を掲げる岡山県産畜産物の一層の推進をして参る所存でございます。終わりにあたり,本年の皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げますとともに,畜産行政に対しましてなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げ,年頭のあいさつといたします。