ホーム岡山畜産便り岡山畜産便り2008年1月号 >黄綬褒章 赤峰和男氏・緑白綬有功章 岩本忠可氏

 

黄綬褒章

赤峰 和男 真庭市落合垂水680

 真庭市の赤峰和男さんが,11月16日に農林水産大臣から「黄綬褒章」を受章されました。
 赤峰さんは,昭和25年に落合町農業協同組合に奉職され,昭和20年代後半からは家畜人工授精に積極的に取り組まれ,昭和58年まで農協職員として地域の畜産振興特に和牛振興に努められました。退職後は,自ら和牛経営を開始され,和牛繁殖経営並びに種雄牛の育成に尽力されるとともに,家畜人工授精技術の普及啓発にも努められ,地域の畜産振興に貢献されたことが,今回の受章となりました。

1.経営の概況(H18)
 ・黒毛和種経産牛21頭,育成牛3頭,子牛8頭
 ・土地利用面積
  水田15a,飼料畑60a,採草放,牧地30a

2.主な取り組み
(1)凍結精液の普及
 昭和43年から早期に凍結精液の利用を促進され,今日に至る家畜人工授精技術の向上と家畜の改良増殖効果の効率化に大きく貢献された。
 また,県家畜人工授精師協会の副会長・会長を歴任され,日本人工授精師協会の理事も務められた。
(2)種牛の改良推進
 現在では,肉用牛の能力を示す育種価評価に早期から着目し,種牛能力の指標として定着するように積極的な活用を推進された。
 県畜産共進会では,導入した子牛などを育成し上位入賞を果たし,第7回全国和牛能力共進会(H9.9岩手県で開催)では,若雄2区の岡糸晴号で,優等賞首席の農林水産大臣賞を受賞された。

(家畜人工授精師協会 真庭支部)

緑白綬有功章

岩本忠可 赤磐市河本722

 赤磐市の岩本忠可さんが,11月20日に(社)大日本農会の農事功績者表彰で「緑白綬有功章」を受章されました。
 岩本さんは,昭和44年に「軽装備の酪農」を理念とした酪農経営への取り組みを決意し,持ち前の研究熱心と夫婦二人三脚の努力により,急傾斜地における放牧主体の「山地酪農」経営を確立されました。
 この山地酪農経営の確立と地域リーダーとしての功績が高く評価され,今回の受章となりました。

1.経営の概要(H18
 ・ホルスタイン経産牛28頭,育成牛11頭
 ・乳量  7,316kg/頭
 ・草地   23.5ha
 ・労働力 本人,妻

2.主な取り組み
(1)「山地酪農」経営の確立
 昭和46年に山林25haを森林組合から借り入れ,現在地に入植後,搾乳牛舎等の施設は自力で整備,後継牛は自家保留,自家育成し,順次経営規模を拡大された。
 放牧地21.5haは芝型草種(センチピードグラス主体の混播)を選択し,植生維持に努められ,放牧による徹底した省力化,低コスト化により高い自給率と所得率を実現されている。
(2)東備畜産研究会の活動
 地域の畜産農家が減少するなか,平成15年に酪農家,肉用牛農家を統合した広域的な農家組織「東備畜産研究会」を中心となって設立し,平成19年からは会長として,酪農家と肉用牛農家が連携した和牛受精卵移植の広域ネットワークシステムを構築,推進されている。

(東備畜産研究会)