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消費者へ自身と誇りをもって

岡山県酪農乳業株式会社    
代表取締役専務 奥 山   寛

 新年明けましておめでとうございます。
 岡山県の生乳生産量は西日本で,熊本県に次いでいますが,これは約1,200戸の酪農家の皆様の酪農に対する愛着と努力の結果で,深く敬意を表します。
 近年,牛乳の良さが再認識され,消費量も堅実に伸びていますが,貿易の自由化がこの4月から段階的に実施され酪農界も不安な情勢となりました。皆様も,国際化に対応したいろいろな対策を実施されていますが,“飲用牛乳の消費拡大”は私ども販売に従事している者の責務と痛感しています。
 岡山県酪農乳業株式会社は皆様の期待に応えるべく,昭和54年に設立され,今年で,16年が経過しました。一時期は,一日当たりの処理量が50tに及んだ時もありましたが,工場の老朽化などの関係もあり,現在は,牛乳処理部門は休業しており,岡山の原乳を全国酪農業協同組合連合会(全酪農)神戸工場に持ち込み処理して貰い,“販売”に専念しています。
 乳業工場を取り巻く環境も,乳等省令の一部改正『食品の日付表示の改正』で表示方法が変わりましたが,統一までには時間がかかる様です。外国と競争出来る体制作りのため(日本の乳処理工場の85%は,月間処理量が1,200t未満)乳業工場の集約化が叫ばれている昨今,製造部門を全酪農に委託したことは,業界の動向を先取りした形となりました。
 販売なくして酪農の発展なしと言われていますが,最近は,特に,その感を強くします。牛乳と競合する食品が多種多様となり,特に円高による海外からの安い缶物炭酸・果実飲料類・健康飲料等々,たくさん出回っており,消費者にいかにして牛乳を選択して貰うかが鍵です。最近は,全国牛乳普及協会等で,牛乳の“良さ”についてPR活動を展開し消費拡大を支援していただいていますが,弊社では諸般の事情から,緻密な行動の積み重ねで頑張っています。
 一方スーパー等には価格破壊と銘打った強引な安売り商法の力に押しまくられていますし,こうした手強い相手を向こうに回し生き残るためには,今まで以上にコスト低減を計り,価格対応力をつけるしかありません。
 弊社は平成6年4月から,業務改善を行い,特に物流業務の見直し,発注業務のシステム化を断行,物流コストを前年比で20%圧縮しました。
 今後は,県内の販売密度を高めることです。熾烈な市場競争は,営業マンの質が企業の浮き沈みを大きく左右します。営業マン教育を会社の重要な位置付けとし,研修会への出席,通信教育等積極的に取り入れ,質の向上に努めています。
 取引先に認められる営業マンは,相手の求めに,いかにタイムリーな提案が出来るかです。商品知識を養い,又,全酪連・全国農協乳業プラント協会等からの情報収集で,取引先の販売データを常に把握し,実態に即応して提案を行い,信頼関係を築いた営業活動に専念することが大切です。
 また,新規開拓では『粘り強く交渉すること』が大切です。以上のことが常に発揮できるよう精進し,生産者の,汗と努力の結晶“牛乳”を消費者へ届ける役目に,自信と誇りを持って今まで以上に頑張りますので,ご支援を賜りますよう宜しくお願い申しあげます。