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「声」

夢膨らむ「ひるぜんジャージーランド構想」

蒜山酪農農業協同組合  
(真庭地方振興局畜産係)

 蒜山地方は県北有数の観光地であり,全国各地から観光客が訪れています。蒜山地域では三白農業と呼ばれ,米・大根・牛乳が基幹作物になっており,中でもジャージー牛は日本一の生産地域を形成しています。その乳肉製品は地域特産物として好評を博し地域の活性化に貢献しています。また,ジャージー酪農への関心が高まり,視察・研修者等が増加しています。
 当地域は自然環境に恵まれ,ある程度の知名度も得てはおりますが,今後は地域の特性を活かした,より一層の観光地としての発展が望まれています。消費者ニーズは多様化しており,これに適応する地域農業の推進が必要です。
 そこで蒜山酪農農業協同組合は,消費者との交流を深めることにより,ジャージー酪農を理解していただき,そこから幅広い地域の情報を得て,今後の農業振興や地域活性化への方向づけを行うため,消費者と生産者が直接交流する「ひるぜんジャージーランド構想」を打ち出しました。
 この構想の基本的コンセプトは「ひるぜんジャージーランドを中心とした蒜山高原の景観とジャージー乳肉製品でお客をもてなし,かつ動植物や大自然に触れる酪農と地球環境を基本テーマとして,改めて人間の幸福を考えるオアシスとし,ひいては地域産業の一端となることを希う。」とし,その一環として現在,下記の施設を整備中です。


(平成7〜8年度に実施)

  1. 地域特産物活用施設整備事業  事業費 437,559千円
      地域食材供給施設      建物1棟964u・駐車場他
        (食体験室・直売施設・ハム加工施設・食肉加工施設等)
  2. 都市農村交流施設整備事業   事業費 112,070千円
      総合交流ターミナル施設   建物1棟303u・駐車場他
        (消費者交流ホール・休憩室等)

 また,このコンセプトは次の3本柱で成り立ち,生産者と消費者の相互理解を目的としています。

  1. ゆったりと見学することにより心をリフレッシュ
  2. 自然界の動植物の働きを知り生命の根源を想像
     泌乳の神秘,発酵の過程,カルシュウム・カロチンの働き
  3. 乳製品とサービスの充実
     牛乳及び関連乳製品とグッズ類の開発,展示案内等,充実度チェック

 当組合は今後ともこのコンセプトに乗っ取り,消費者との信頼関係を深め,地域発展に貢献していきたいと考えています。