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「優良事例紹介」

耕種農家との連けい強化をめざして

赤磐郡熊山町  山 本   幸さん

 赤磐郡熊山町は岡山県の南東部に位置し吉井川に沿って広がる平坦地では,水稲をはじめ,果樹,花き等が盛んで,管内でも有数な農業地域です。熊山町での酪農家は5戸と少ないものの,全戸に後継者がおり,ここで紹介する山本さんはそのリーダー的存在として地域で活躍されています。
 山本牧場は父の代に酪農を開始し,後継者の幸さんが就農すると同時に畜舎を新築して現在の成牛30頭,育成牛10頭規模に拡大しました。
 以前,沢原地区では畜産農家が数戸ありましたが,高齢化等により現在では山本さん1戸となり,畜舎周辺の環境整備は以前に増して重要となってきました。
 ふん尿の処理は規模拡大以前では自作地の水稲,畑,飼料作物に利用する程度で充分対応ができましたが,規模拡大後は自家だけでは処理しきれない状況となりました。
 牛ふんを地域内の耕種農家で堆肥として利用してもらうためには生の状態ではなく,使いやすい物とするため堆肥処理が不可欠となりました。
  しかしながら,畜舎の立地上,また,近隣の環境上からもビニールハウスによる乾燥調整ができないため水分調整のための副資材としてもみ殻を活用することとしました。
 もみがらは,町内の農協ライスセンターに取りに行くと無料で入手することができ,コストの低減にも期待されます。
 もみ殻は,朝タバンクリーナーを稼働させる時に混入し,混合機でもみ殻を紛砕しながら混合して水分を調整した後,堆積発酵させます。
 しかしながら,もみ殻の混合によりふんのかさが増大し,堆積スペースが不足してきたため,平成7年に約390uの堆肥舎を増設しています。
 この堆肥舎は,柱は古電柱を使用し,側壁をJRのコンクリート製枕木を使用して建設コストの低減に努めています。
 現在では,年間に約600tの堆肥が製造され,自家において,飼料作物,水稲及び,稲わらとの交換で約400t,残りの約200tについては,2tダンプに1車,3,000円(運賃込みで町内),軽4トラックで1車1,000円で供給しています。
 製造された堆肥は長期間堆積発酵処理がなされているため,施設園芸にも安心して利用でき,しかも安価なため地元耕種農家での評判も高まってきました。