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畜産事業対策(重点実施策)

岡山県経済農業協同組合連合会

 畜産をとりまく情勢は高齢化,後継者不足等により中規模畜産農家の減少など,生産基盤は脆弱化しております。加えて輸入畜産物の増加により価格低迷が進行し,畜産経営に深刻さが増しております。
 こうした状況に対処するため,JAグループとして国際競争・産地間競争に耐えうる対策として,全農及びJAと一体となって指導体制の強化をすすめ,飼養マニアル・衛生プログラムの徹底・研修会の開催など行ない,大口畜産農家の生産基盤確立と中核農家の経営確立につとめます。
 販売力強化については,@本県としての特徴ある畜産品の作出A新規商品の開発と付加価値品の取扱拡大B新規販売先の開拓による販売分量の拡大を重要な対策として取組み消費者ニーズへの対応力を高めます。

〔畜産課〕
1.生産基盤の確立対策
 @ 肉畜生産農家の適正規模への誘導と促進による基盤の確立と中核農家の育成
 A 畜種別飼育管理指標技術の普及と経営診断による経営の確立
 B 新肉豚生産方式の生産技術と経営の確立実証(SPF豚)

2.流通販売強化対策
 @ 県内外地交流会での県産牛,豚及び食肉のPRの展開による販路拡張
 A Aコープ等大口ユーザーの要望に応じた,県産食肉の新食肉の新商品作成と販売拡大
 B 還元肉方式により自県内食肉消費促進
 C 顧客の積極的な誘致による,総合家畜市場の機能強化

3.種畜改良と各指導事業の強化
 @ 育種価数値を基本とした県内基礎雌牛の更新促進と優良雌牛の保留推進
 A 優良種豚導入促進と人工授精技術の普及推進
 B 研修会・講演会,共励会,共進会等の開催による肉質向上推進

〔養鶏課〕
1.採卵鶏の生産基盤の確立強化
 @ 系統における中核農家を重点とした農家育成と基盤維持
 A 技術講習会,養鶏講演会への参加の促進による系統生産農場の技術レベルの向上
 B 経営の安定化をはかるため,特殊卵の契約生産農場の拡大

2.流通加工販売機能の強化
(1)系統,特約店GPセンターの効率化による加工機能の強化と流通体制整備
  @ 笠岡GPセンターの機能強化と場内整備
(2)安全性検査の充実による鶏卵生産指導の強化
  @ 夏場における卵質検査の実施
  A 各養鶏場での鶏卵品質の管理徹底
  B 原卵の別出し出荷の徹底
(3)地場量販店を主体とした販売促進活動の強化による鶏卵の取扱拡大
  @ 既存店舗の体制整備と新規量販店の拡大