岡山畜産便り96年7月号 牛乳の消費拡大について

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“牛乳の消費拡大について”

岡山県牛乳普及協会 

 本県の酪農は,一昨年のガット・ウルグアイラウンド合意による乳製品の輸入量の増大による影響など,厳しい洗礼を受けている。
 今後は,国際的な需給動向に基づく「世界の中の酪農」としての取り組みが強く求められており低コスト生産の推進とともに,より一層の牛乳・乳製品の消費拡大が特に重要になってきた。
 そこで,先般,全国牛乳普及協会で発行された,牛乳の消費動向に関する調査資料の一部を紹介し,これからの牛乳消費拡大について考えて見たい。

 ミルク文化は,生活のなかに根づき,牛乳を飲む機会,場所,飲み方も多様で,人びとの健康をささえています。
 日本では,牛乳の飲み方は,まだまだ限られています。
 牛乳に含まれている色々な栄養素のうち,カルシュウム一つとっても,日本人は殆ど慢性的に摂取不足です。カルシュウムが不足すれば,人間は骨のなかのカルシュウムをとかして血液に補給するわけですから,自分で自分の骨を食べているようなものです。牛乳の蛋白質も大切です。
 日本人は,20世紀の100年間に平均寿命が2倍も長くなり,世界の最長寿民族になりました。といっても,寝たきりの長寿者では,自分も他人も大変です。
 ミルク文化の多様な良さをもっと上手にとりいれて,日本人の健康な生活文化の大きな支えとしましょう。

 牛乳消費の国際比較を1995年にはじめて実施しました。(全口牛乳普及協会)
 牛乳をたくさん飲む欧米では,飲用機会は朝以外にも多く,飲用場所も多様なことがわかりました。


各国の1日1人当たりの牛乳総消費量(20歳以上)