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「声」

全日本ホルスタイン共進会に思う

JA賀陽町 畜産部長  
古 谷 栄 一

 第10回全日本ホルスタイン共進会が平成7年11月23日から26日までの4日間千葉県の千葉ボートパークで華々しく開催されたことは,全国の畜産関係者特に酪農関係者の記憶に新しいところであります。酪農関係者にとっては5年に1度のオリンピックのようなものであり,出品農家にとっては名誉なことであります。この全日本ホルスタイン共進会の第11回大会が平成12年岡山県内で開催されることは周知のことと思います。
 第10回大会を顧みますと全国から84万人の酪農関係者が訪れ賑わいを見せました。JRの「千葉みなと」駅から10分程度と立地条件としては,この上ない好条件の所であり,いかに参観者が増加しても交通の対策は考えなくてもよいことは,わが町では考えられないくらい恵まれた所であります。
 84万人の参観者については酪農関係者をはじめ,家族連れの消費者の参加が多数見受けられたことはたいへん喜ばしいことでありまする。この傾向は次回の岡山大会でも続くと思われますし,またこの消費者の参加を重視した会場の設定,レイアウトが必要になってくるのではないかと考えられます。
 ところで,千葉大会の会場となったのは前述したように「千葉ポートパーク」で湾岸環境整備事業等で整備されたと聞いております。わが町賀陽町は,岡山県のほぼ中央部に位置した自然豊かな高原地帯であり,気温も比較的温和で大変しのぎやすい地域であります。この高原地帯に昭和50年代より福祉の町として吉備高原都市の開発が行なわれ現在前期計画が完了し,後期計画に入っております。現在開発されている吉備高原都市は面積的には申し分ないところで,立地条件的にも吉備新道の開通及び中国横断自動車道が平成8年度中に開通見通しであり,これが開通すれば文字どうり「太平洋から日本海へ」ということになります。そして横断道と縦貫道のアクセスポイントが北房ジャンクションであり,賀陽町のすぐ北であります。空港岡山入りされる方にとっても岡山空港に隣接し吉備新線が整備されております。
 現在岡山大会の推進協議会が設立され,この候補地の調査を実施中と聞いております。この調査を充分実施していただき来る平成9年度に予定されている会場の決定に向けて賀陽町の地元としては大歓迎の意向であり,地元JAから酪農家,関係団体を含めて熱気の盛り上がりを図って,先般会場誘致に伴う推進協議会を設立したところであります。
 岡山大会の会場がどこに決定するかはこれからの問題でありますが,全国へ「晴れの国岡山」「酪農王国岡山」をPRできる絶好のチャンスであることは県下畜産関係者の認識するところではないでしょうか。会場がどこに決定されても,この気持ちを大切にし,岡山県の酪農がPRできるよい機会になればと念願してやまないところであります。
 率直な私の考え方の一端を述べましたが,第11回全日本ホルスタイン共進会岡山大会の成功を祈念して筆を置かせていただきます。