ホーム>岡山畜産便り > 岡山畜産便り1997年2月号 > 第8回 岡山県 花・果樹・野菜視察団「トルコの旅」に参加して |
その2
「麦の原産地の美味しいパンとケバブ」
麦の原産地はトルコの周辺で,中心部のアナトリア高原には道端に何種類かの野生の麦が見られる。パンも麦の適地にふさわしく,何処で食べても,どの種類のパンもたいへん美味しかった。また果物の種類も豊富で,ホテルの朝食には多種のパンと,バター,白チーズ,オリーブ,ジャムはサクランボのほか6〜7種類の鉢が並べてある。
この国では,肉の串焼きをケバブと呼ぶ。シシ・ケバブは日本の焼きとそっくりで,ドネル・ケバブはロール状に固めた肉をチクワのように回しながら焼き,焼けたところから削って食べる。固い肉を美味しく食べる一つの方法であろうと思った。
その3
「豚肉を使っていないトルコのハム」
国内線の飛行機では機内食に軽食が出るが,そのハムには左の紙が添付されていた。国民の99%がイスラム教で豚は食べない習慣だと言う。そう言われれば,味も昔食べたいろいろのものを混合した安物のハムのような感じであった。アンカラのバザールで,友人と「トルコにも,よーけ豚足を売っとるなー」「ほんまじゃのー」と見たあの足の山はいったい何の動物のものであったのか。どうも羊であったようだ。
この国で豚を見るには動物園へ行かなくてはならない。
その4
「酒にピッタリの牛肉ハムと干ぶどうから作った焼酎ラク」
一般市民が行く食料品のバザールは,品揃えも豊富で品質も良好のようであった。ハム店の天井から牛肉で作ったハムがぶら下げてあり、このハムは乾燥肉に似て水分が少なく,外側はニンニクやトウガラシの混じったペースト様のものでコーティングしてあり,冷蔵庫に入れなくても1年ぐらいは保存ができるという。シワイが味はなかなかのもので,酒のアテには最高とのことである。
酒と言えば干ぶどうから作ったラクという焼酎がある。独特の臭いと水で割ると白く濁るのが特徴で,アルコール分は45度ときつい。
その5
「酪農家でもらったトルコ風ネギ焼き」
古代遺跡の宝庫エーゲ海沿岸で,最大で最高に美しいエフェスの都市遺跡を訪れた。観光バス駐車場近くに酪農家があったので,どんな人がいるかと納屋をのぞくと,よく太ったいかにもお人好しと見えるお母さんがいたので一緒に写真に写ってもらった。
そのとき嫁ぎ先から娘の一家が来たので,同行の人達と一緒に記念撮影をしそれを送ることとなった。バスの出発間際,トルコ人ガイドにこのお母さんが新聞紙に包んだものを手渡した。中には小麦粉を練って薄く焼いたものにネギのような野菜がふりかけてあり,一口食べるとオリーブオイルの臭いと塩味がし,けっこう美味しかった。これはお母さんが娘たち家族のために作ったものだが,写真のお礼にと我々一行にくれたのであった。