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「特集」

第11回全日本ホルスタイン共進会について

全日本ホルスタイン共進会岡山大会推進協議会

 乳牛改良のオリンピックともいうべき全日本ホルスタイン共進会は,昭和26年3月神奈川県平塚市で天皇陛下の御台臨を仰ぎ,第1回が開催されました。
 以来,静岡県,長野県など,5年に一度酪農の盛んな県において開催され,いよいよ平成12年度,本県での開催の運びとなりました。
 第1回大会は,30県157頭の出品で約10万人の来場者を集めましたが,平成7年度の第10回千葉大会は45都道府県から298頭,来場者は実に84万人という大イベントになりました。
 全日本ホルスタイン共進会は,社団法人日本ホルスタイン登録協会の主催で,我が国の乳牛改良の将来指針を得るため,全国の代表牛が一堂に会し,比較検討するものですが,全国はもとより,海外からも酪農関係者はもちろん多くの一般市民が集まる場所に変わっております。
 岡山大会は,この絶好の機会を捉え,本来の酪農・農業の持つ自然と消費者との交流や牛乳・乳製品及び農畜産物のPRなど多彩な催しとし,21世紀を迎えるのにふさわしく「晴れの国・岡山」らしさのあふれる内容にしたいと考えております。
 また,中国四国地方では初めての開催であることから広く西日本関係県及び団体への協力も要請していきたいと考えています。
 この岡山大会を成功させるためには,今後,平成12年度に向け,関係機関・団体が一体となった取り組みが必要となります。
 このため,平成8年5月,県,酪連,農業団体など28団体を構成員とする「全日本ホルスタイン共進会岡山大会推進協議会」を設立し,大会に向けての第一歩を踏み出しました。
 この推進協議会は,平成9年度において設立予定の実行委員会に,その業務を引き継ぐ予定ですが,今日まで大会の基本的枠組みの検討,会場候補地のリストアップと面積や交通条件の調査及び出品牛強化対策等の業務を行ってきました。
 今後,平成12年度の開催に向けて,下記の計画のとおり準備をすすめて参りたいと考えています。
 さらに,本共進会においては,本来の共進会の実施はもとより,ガットウルグアイランド農業合意以降,ますます農畜産物の輸入が増加している中で,国産品の新鮮さ,おいしさ,安全性を大いに訴え,さらに生産者と消費者の交流を図り,農業の食糧生産に果たす役割に理解を得る機会にもしたいと考えています。
 また,併せて,本県の特色ある歴史,文化,産業,観光等を広く紹介し,「晴れの国・岡山」のアピールも行いたいと考えます。
 国際化の進展による乳価の低迷,後継者の不足等で戸数,頭数とも減少傾向にある中で,全国共進会の開催が,本県酪農の振興と活性化に果たす役割には,極めて大きなものがあり,今後とも関係者一丸となった一層の推進が望まれます。
平成9年度 平成10年度 平成11年度 平成12年度
推進協議会→実行委員会 実行委員会 実行委員会 実行委員会
@実行委員会の設立
A共進会場の決定
B基本構想の策定
C出品牛の強化対策
@基本設計の作成
Aイベント等催事の企画
Bインフラ整備
C出品牛の強化対策
@実施設計の作成
A関係機関への協力要請
B運営部会の設置
C広報宣伝活動の展開
D出品牛の強化対策
@会場設営
A共進会開催

1.出品牛強化対策
 1)巡回指導
   各地域と連携をとり年間4回程度巡回を実施し,候補牛とする。
 2)講演会及び講習会
   育成技術講演会,毛刈り講習会を年2回程度行う。
 3)共進会への参加
   各種共進会へ参加年3〜4
 4)先進地の共進会視察
   全道共進会,カナダローヤルウインターフエアー等
 5)強化対策事業
  @超優秀基礎牛導入 平成9年度
  A高能力種雄牛凍結精液への助成
 平成9年度
  B超優秀牛受精卵活用推進事業(9年度)
  C優良雌牛国内導入事業 
    平成9〜10年度予定
  D優良受精卵移植奨励事業実施予定
  E出品候補牛導入(平成10〜11年度)
   現状においては,各会員組合において対応する。
2.農家巡回実施報告  
 第11回全共岡山大会推進協議会として,去る1月23日より1月30日の内5日間,各会員より取りまとめられた66戸を岡山県畜産課,県総合畜産センター,岡山種雄牛センター,会員組合,県酪連により第1回巡回指導を実施しました。
 農家の皆様にはご多忙のところ快く対応戴き,岡山全共への協力と出品牛作出への要請を致しました。今回大半の方々より出品意欲の手ごたえを感じました。
 酪農情勢の厳しい今日ではありますが,岡山全共を目標として乳牛改良を進め経営向上への足掛かりとし,岡山県の酪農に携わる全農家が明るい希望を持って岡山全共へ燃えて頂きますようお願い申し上げます。
 今回は初回でもあり育成牛を主に外国導入牛の産子,受精卵産子,牛審高得点産子等300頭あまり見せて頂きました。
 今後の巡回方針としては,引き続いて各地域で候補牛の作出をして頂くと共に,毛刈り等手入れをお願いし巡回のつど候補牛として追加をしていきますので,どしどし申し込みをして戴きますようお願い申し上げます。

農家巡回状況

3.出品区分

  部 門 区  分 生年月日範囲
未経産
第1部 12ヵ月以上〜15ヵ月未満 H11.08.23〜H11.11.22
第2部 15ヵ月以上〜18ヵ月未満 H11.05.23〜H11.08.22
第3部 18ヵ月以上〜21ヵ月未満 H11.02.23〜H11.05.22
第4部 21ヵ月以上〜24ヵ月未満 H10.11.23〜H11.02.22
経産
第5部 30ヵ月未満(2才ジュニア) H10.05.23以降
第6部 30ヵ月以上〜36ヵ月未満(2才ジュニア) H09.11.23〜H10.05.22
第7部 36ヵ月以上〜42ヵ月未満(3才ジュニア) H09.05.23〜H09.11.22
第8部 42ヵ月以上〜48ヵ月未満(3才ジュニア) H08.11.23〜H09.05.22
第9部 4才以上〜5才未満 H07.11.23〜H08.11.22
第10部 5才以上〜6才未満 H06.11.23〜H07.11.22
第11部 6才以上 H6.11.22以前
 注1)共進会開催日は千葉大会と同一の平成12年11月22日を起算日とした。
 注2)出品区分については検討中のため変更あり。