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平成8年度岡山県畜産関係業績発表会開催される

岡山県農林部畜産課

 さる平成9年1月27日,岡山市芳賀のテクノサポート岡山で「平成8年度畜産関係業績発表会」が開催されました。
 本発表会は県下家畜保健衛生所,家畜病性鑑定所および総合畜産センターにおける日頃の業務における研究の成果を発表するもので,今年で第38回目を迎えました。
 発表演題は,家畜保健衛生所の運営及び推進に関する演題(第1部)として6題,また家畜保健衛生所,家畜病性鑑定所における試験・調査成績に関する演題(第2部)が10題さらに総合畜産センターの演題9題の全部で25題が発表されました。
 発表には,県の畜産関係職員および関係団体の職員等約100名が参加し,各発表後には発表内容に関する質疑が次々行われるなど,会場は終始熱心な検討が続きました。
 第1部では家畜保健衛生所の指導業務において成果がみられたもののほか,動物用医薬販売業,また,動物の診療施設の監視業務にかかる課題など,目新しい演題が注目されました。
 また,第2部では家畜の疾病予防対策として家畜保健衛生所が取り組んだ調査事例ほか,サルモネラ病対策,ヨーネ病発生例,アイノウイルスの浸潤状況など広範囲な発表がなされました。
 さらに,総合畜産センターから受精卵移植技術に関すること,飼料の開発・実証試験のほか,各研究部門の日頃の研究成果が発表されました。
 なお,本発表会において第1部「飼育動物の診療施設における診療用エックス線装置の適正指導と課題について」(井笠家畜保健衛生所),第2部「肥育農家に続発した牛大脳皮質壊死症」(津山家畜保健衛生所)と,「岡山県におけるアイノウイルスの流行と異常産」(家畜病性鑑定所)の3題が選ばれ,平成9年2月14日鳥取市で開催された中四国ブロック家畜保健衛生所業績発表大会に県代表として参加しました。

平成8年度岡山県畜産関係業績発表会演題

家畜保健衛生所・家畜病性鑑定所

◎第1部 所属 演者
健康診断を活用した乳用牛群管理指導 岡山家保 出石俊治
管内の繁殖和牛審査得点からみた繁殖性 岡山家保 塩田鉄朗
動物用医薬品特例販売業の現状と課題 岡山家保 小川祐之介
飼育動物の診療施設における診療用エックス線装置の適正使用指導と課題について 井笠家保 居森一憲
乳房炎細菌検査結果の利用状況に関する検討 真庭家保 山崎美紀
和牛繁殖農家の現状と対策 真庭家保 池田克美
◎第2部
飲水汚染による離乳豚の大腸菌性腸管毒血症 岡山家保 秦 守男
大規模農家に発生したサルモネラ・ダブリン感染症と防疫対策 井笠家保 森分哲彦
食鳥処理場における採卵鶏の腹水症実態調査 井笠家保 萱原佳美
10 牛の鞭虫症の発生例について 高梁家保 守屋吉英
11 放飼禽(アイガモ等)の抗体調査 高梁家保 福村晃一
12 豚の非感染症流早産の多発例について 高梁家保 牧野俊英
13 県外導入牛にみられたヨーネ病発生事例 津山家保 澤田健二
14 肥育農家に続発した牛大脳皮質懐死症 津山家保 西川真琴
15 流通飼料の栄養成分分析地における一考察 病性鑑定 妹尾文雄
16 岡山県におけるアイノウイルスの流行と異常産 病性鑑定 福富豊子
総合畜産センター
乳質、特に体細胞数の実態について 経営開発 谷田重遠
新しい牛の過剰排卵処理法の開発 経営開発 小田頼政
受精卵移植技術による高泌乳牛造成について 大家畜 難波博一
まきば肥育の実証試験成績について 大家畜 塚本章夫
生体からの種雄牛別簡易肉質推定方法 和牛改良 馬場 誠
食品副産物を利用した豚肥育飼料の開発 中小家畜 日野靖興
特殊卵殻色採卵鶏の改良状況と実用化への取り組み 中小家畜 福村 恵
家畜ふん利用による生ゴミの堆肥化 飼料環境 古川陽一
モミ殻、稲ワラの飼料価値向上技術 飼料環境 長尾伸一郎