ホーム>岡山畜産便り > 岡山畜産便り1997年7月号 > ダチョウ(オーストリッチ)がいます。 |
昨年12月17日に沖縄県今帰仁村から,加茂川町の「岡山県農林業実践学習の里 体験学習農園:農園長 山田林三郎氏」に,生後3ケ月齢のダチョウが3羽(♂:1羽 ♀:2羽)導入されました。
日本では,ダチョウの飼養方法等の文献が乏しく,また,生後数ケ月齢までの初期の飼養管理が難しいといわれていることから,当農園では,中国福建省の専門家や沖縄県のダチョウブリーダーの比村さんから,飼養のノウハウの指導を受けてから導入し,現在まで病気ひとつなく元気に発育しています。当農園長は「18ケ月齢で成鳥になり産卵するので来年の春がとても楽しみです。最終的には飼育管理マニュアルを作ってみたい。」と大変期待を込めて意欲的に飼養しています。
また,ダチョウは,肉や卵や皮が利用されますが,肉については牛肉に似た味と言われ,高タンパク質,低カロリー,低脂肪,低コレステロールで,特にカロリーについては牛肉の約半分とアメリカではダイエット食品として注目されています。羽や皮は高級装飾品の素材として利用価値が大変大きいようです。
現在県内では,当農場を含め3カ所でダチョウが飼育されていますが,マスコミ等で地域の活性化のための目玉として話題になっていることから,今後飼育者が増えていくのではないかと期待しているところです。
最後に,動物園でしか見ることのできなかったダチョウが,畜産業の一端を担うものになる日を楽しみにしています。
ダチョウについての基礎知識
成鳥になるまでの期間 | 約18ヶ月 |
体高 | 約2.4m |
年間産卵数 | 約40個 |
平均寿命 | 約40年 |
飼養環境 | 高温乾燥地から寒冷地のどちらにも適する |