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「我が職業・養豚・に思う」

美星町 山 下 伯 夫

 脱サラをして,現在の職業「養豚繁殖経営」に就いて,12年になります。この間には,糞尿処理,悪臭,蝿等の公害,子豚の下痢等々の問題がありましたが,今は個々の問題を,何とか処理できる方向に進んでいます。
 12年間の飼養管理で,上記の問題を処理する中で感じた事は,豚が飲む水でした。
 S61年事業開始時には源水をタンクに溜め,それを給水していましたが,夏になりタンク内にボウフラが発生し困り9月にJAの紹介で水の撹拌と滅菌をするために,ミネラル・オゾン発生器を取付けました。オゾン発生器取付後は,水の状態も良くなりましたが,S63年頃から子豚の早発性下痢が発生し,生まれてすぐの子豚に何種類かの抗生物質を2年近く投与していたときに,現在も継続している,BMW技術に出会い,その技術が自分なりに良い技術だと,理解できたので,オゾン発生器を取り外しBM装置を設置しました。その時点から豚房は洗浄機による洗浄だけにして,殺菌剤,殺虫剤の使用をできる限り減らして行きました。その後,飲水タンクの容量を10tに倍増しBM装置を改良しました。その結果平成5年頃より豚舎内の蝿の発生,臭気の改善,豚への抗生物質の使用量少なくなり,良質な豚糞堆肥ができるようになりました。
 現在,BM装置を尿処理にも取入れ,処理水をリサイクルできるように頑張っています。
 私はこれからの養豚について,地域と環境に優しく,職業として継続できる経営が,できれば良いと思います。