岡山畜産便り97年11・12月号 〔共済連便り〕岡山西部家畜診療所(阿新支所)紹介

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〔共済連便り〕

岡山西部家畜診療所(阿新支所)紹介

阿新支所        
支所長 藤 間 和 昭

 平成8年4月1日から県下の家畜診療所は7ヶ所に整備統合されました。当阿新地区は旧阿新家畜診療所と旧高梁家畜診療所とが合併し岡山西部家畜診療所,阿新支所と名称変更となりました。 管内は古くから千屋牛として名高い黒毛和種の繁殖と肥育を主体とし酪農も散在する地域です。平成3年から始まった国際貿易のあおりを受け,又畜主の老齢化,後継者難等の理由から県下的現象は否めず年々農家戸数,頭数の減少は著しく診療所運営もきびしい状況であります。

〈診療体制〉

 管内の診療体制は直営診療所獣医師3名と嘱託獣医師8名で診療業務に当たっています。休日,夜間診療は岡山西部家畜診療所全体の課題として本所からの応援体制をとり常時当直体制で対応しています。

〈管内の引受と事故の状況〉

 平成8年度の家畜共済加入戸数,頭数は乳牛が10戸で261頭,特定肉用牛が480戸で3,180頭,肥育牛が20戸で1,329頭,種豚が1戸で30頭であり過去3ヶ年平均で戸数・頭数ともに年々10%の減となっております。保有保険金総額は20,343千円でした。
 死亡廃用事故は乳牛で19頭,特定肉用牛で82頭,肥育牛で22頭,種豚で6頭の発生があり死廃事故支払保険総額は10,721千円でした。
 病傷事故は乳牛で286件,特定肉用牛で1,666件,肥育牛で194件,種豚で13件の発生があり病傷事故支払保険金総額は8,070千円でした。支払保険金総額は18,791千円で,保険収支率は0.92でした。
 事故の内容は乳牛で関節炎,肝炎,乳房炎が多発し特肉牛では胎児死,下痢,肺炎,肥育牛では肝炎,関節炎が上位を占めましたがこれらの事故率も年間の気候変動によって大きく変動しますが畜主自体の管理ミスも見逃せません。

〈損害防止活動〉

 損害防止活動は単独診療所では日夜診療に追われ充分な対応ができてないのが実態です。そこで家畜保健所,嘱託獣医師と協力し特肉牛の空胎検診,肝蛭検査駆虫指導の定期的巡回指導と大規模農家のサーベイ事業を展開して飼養管理全般の指導強化を実施。

〈削蹄活動〉

 跂蹄疾患の予防と飼養効率の改善を目的とし削蹄師との協調強化をし削蹄を実施。

〈畜産振興への参画〉

 前述の国際情勢に加えて県下の情勢下にあって当管内は第1次産業比率が極めて高く,農産物生産を中心にしながらも畜産経営は欠かせない事と位置づけ振興策(維持策)を講じる事は重要です。この事が家畜診療所の運営,体制の確保と存続に繋がるものと考えて振興局,家畜保健所,農協等と協調体制の充実を図らなければなりません。管内の各市町の畜産振興会への参加は積極的に実施しております。

〈今後の課題〉

 疾病の治療に追われる診療体制ではなく予防等事前対応に追われる体制に改善したいと考え,畜主等の指導強化を図りたいと考えております。最近の情勢下において診療所運営は大変厳しい状況に有ります。事故の際の補償充実と家畜診療所体制の安定と存続のために高位の共済金額への加入をお願い申し上げ,一層のご理解とご協力をお願い致します。