ホーム岡山畜産便り > 岡山畜産便り1998年1月号 > 年頭あいさつ

年頭あいさつ

社団法人 岡山県畜産会

        会  長 渡邉 明喜 

 畜産関係の皆さん方には,お家族お揃いでさわやかな新春をお迎えのことと,心からお慶び申し上げます。
 昨年を省みますと,国際的には,地球の温暖化による環境破局を避けるため,168ヶ国地域の政府代表が集い「温暖化防止京都会議が開かれ,また対人地雷禁止条約がカナダにおいて121ヶ国の調印が行われるなど人類の安全に大きな動きがありました。
 国内においては,大型金融証券の相次ぐ破綻で深刻な不安をもたらせております。
 そうした中で,明治維新以来ともいわれる政府の行財政改革が決議され,また本県におきましては,危機的な状態にある県財政の再建計画が樹立されるなど大変な苦労と努力がなされております。
 このような状勢のもと,農業畜産,食糧問題につきましては,輸入依存的感覚が根強く,重要な国民食糧の自給をどうするかという基本的政策が未だ明示されないこと残念にたえないところです。
 しかし,少なくとも私共畜産に関係するものは,国民活動の源泉である乳・肉・卵の国内での安全で安定的な生産供給という使命,肥沃な国土を守るという大きな使命を忘れてはならないと思います。
 最近の社会情勢においては,本年も厳しい状況が続くものと懸念されますが,畜産農家にあっては,生産性の向上等につとめ,経営体質の強化により一層のご努力をお願いする次第であります。
 また,本年は平成12年に本県での開催が決定されている第11回全日本ホルスタイン共進会の実施場所が決定され,いよいよ本格的な準備が進展すると思われますが,関係者のなお一層のご尽力を期待してやみません。
 本会といたしましては,関係機関のご協力,ご支援のもと,畜産経営技術高度化促進事業等を中心とする経営技術改善指導のほか,生産から流通消費にいたる各種事業を推進して参りましたが,本年は,殊にきびしい財政状況が予想される中で,畜産行政との連携を一層密にし,関係団体との協力一体化のもと,畜産農家の経営基盤拡充のため,各種事業を地道にしかも懸命に取り組み,畜産の充実振興に努めて参りたいと思いますので,関係皆さんの一層のご支援,ご協力を賜わりますようお願いし,本年がよい年になりますようご祈念申し上げまして,新年のご挨拶といたします。