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〔声〕

第11回全日本ホルスタイン共進会岡山大会開催にむけて

岡山県酪農農業協同組合連合会    
 代表理事専務 内 藤 照 章

 はじめに
 平成7年11月,千葉市で盛大に開催された第10回全共千葉大会の閉会式において,第11回岡山大会を引き受けて,すでに2年が経過しました。
 以来,岡山県推進協議会や実行委員会が設立され,基本計画の策定や会場選定等諸準備が進められており,開催会場の選定についても平成9年内に決定される予定とされておりましたが,最近の社会,経済情勢の変化は目まぐるしく,行財政をはじめ農業・酪農等を取り巻く環境が大変厳しい中にあって,予定されていた候補地の条件が大幅に変化し,調査等に時間を要したため,決定が遅れついに越年してしまいました。
 これから候補地の条件整備や調査計画をしたうえ,遅くとも年度内には決定される予定です。
 以上,情勢は大変厳しいものがありますが岡山大会の成功にむけて取り組んで参りたいと存じますので,一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 *岡山大会開催のねらい
 本県の酪農は,西日本地域では有数の生産県で,中四国地域では戸数・頭数・生乳生産量ともに最も多く,近畿圏域における生乳出荷県として重要な役割を果たしておりますが,近年酪農を取り巻く環境は厳しく,戸数・頭数は大幅に減少し,生乳生産量も平成2年をピークに漸減しております。
 このような厳しい状況から早く脱皮し,酪農の活性化と生産意欲の向上により,21世紀にむけて明るい展望が開かれるよう,西暦2000年という節目の年に,酪農関係者は勿論消費者とも一体となり岡山大会を成功させることは極めて意義深いことであります。

 *岡山大会の成功にむけて
 酪農を取り巻く環境変化が極めて厳しい時期での開催であるだけに,関係者の総意と叡智を結集して開催に当たり,皆様から岡山で開催してよかったと喜ばれる大会にしなければなりません。
 岡山大会の開催方針となっております「乳用牛の改良と酪農振興」「消費者とのふれあい」「晴れの国岡山のPR」の3本柱を中心に県民総参加による総合的な祭典として盛り上げることが重要であります。
 また,本県のジャージー酪農は全国第1位にあり,この際全日本ジャージー共進会も同時に開催し岡山らしさが引き出せればと考えております。更に,中四国地方では初めての大会であり東瀬戸内圏域における交通の拠点性や,近畿圏域における農畜産物の供給地としての位置付け等を念頭に,地域性を生かした大会としたいものです。

 *早急に取り組みたい出品牛対策
 全共岡山大会を期に,酪農家全員参加による乳牛改良に取り組み,将来の経営の基盤となる能力の高い乳用牛を作出すること,また,その中から本県の代表として出品し改良のレベルを比較検討することに大きな意義があります。酪連では,昨年6月年次スケジュール(別添)により出品牛強化対策を行うこととしておりますので,積極的な取組をお願いします。

 *消費者との交流を通じ酪農への理解と農畜産物の消費拡大を
 最近の畜産関係の共進会は,消費者との交流の場として,また農畜産物の消費拡大の場として意義がますます高まっています。特に全国から優れた乳用牛が集合する絶好の機会を捕らえ,平素あまり牛を見たりさわったり出来ない消費者の方々に牛とふれ合っていただく,また全国の酪農関係者と話し合っていただく,そして農畜産物を味わっていただく等消費者に理解してもらうことにより,酪農の発展が約束されることは間違いありません。
 消費あっての生産です。この機会に大いに農畜産物をPRする場にしたいものです。

 *晴れの国岡山のPR
 前回の千葉大会の閉会式において,次回開催県の代表として,山崎岡山県酪連会長が『平成12年に「晴れの国・岡山」にお出で下さい』と挨拶されたのも記憶に新しいところです。この共進会には,全国の畜産関係者は勿論のこと世界各国から関係者が多数参加されます。気候に恵まれ,豊かな農畜産物に恵まれ,また吉備の国として栄えた岡山の歴史,文化,産業,観光等を広く参加者に紹介し岡山らしさあふれるもてなしを行うことが,21世紀の酪農の新たな展開と国際化対策への足がかりとなるものと確信致します。