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台湾における口蹄疫の再発について 

平成9年3月,台湾で発生した口蹄疫は,瞬く間に同国のほぼ全域に広がり,養豚業界に壊滅的打撃を与えました。
 400万頭を越える豚が殺処分された台湾での口蹄疫も7月15日以降は発生が見られず,終息をむかえたと考えるむきもあったが,12月10日,再び発生の報告がありました。我が国においても,初発の報告以来,本病の侵入が危惧され,国をあげて,防疫体制を徹底していたところであるが,この再発の報告に鑑み,引き続き万全の防疫体制を堅持されることが強く望まれます。

1.発生状況
 平成9年12月6日及び12月8日に新竹県及び台中市のそれぞれ1養豚農場において,口蹄疫を疑う症例が確認され,検査の結果,12月9日に口蹄疫と診断された。
 このため,台湾において移動制限,殺処分,消毒等の措置が実施された模様。
 農業委員会によると,今般の発生は口蹄疫ワクチンの補強接種を実施しなかったことにより,抗体を維持していなかったこと及び気温の低下に伴い豚の抵抗力が低下したことが原因であると推察している。
 なお,感染経路については現在調査中。

2.我が国の対応
 我が国は台湾における平成9年3月20日の口蹄疫発生以降,台湾からの偶蹄類動物及びそれらの畜産物の輸入を禁止する等,必要な措置を講じ,口蹄疫の侵入防止に万全を期しているところである。今後も引き続き,台湾当局に詳細な情報提供を依頼していくこととする。