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〔共済連便り〕

真庭家畜診療所の紹介

岡山県農業共済組合連合会       
真庭家畜診療所 所長 石 田 博 孝

 平成8年4月1日,家畜診療所の統廃合により旧真庭家畜診療所,蒜山支所,湯原駐在と真庭郡に散在していたものが真庭家畜診療所となり蒜山支所を設置しました。真庭家畜診療所は真庭郡勝山町江川に所在し勝山町,落合町,久世町,美甘村,新庄村の5町村の区域を受けもち,家畜共済加入家畜の診療,損害防止に毎日動いています。蒜山支所については次号に譲り,今回は本所について紹介します。
 管内の平成8年度の加入家畜は乳牛の雌2,521頭,肥育牛366頭,特肉牛1,061頭,種豚118頭で合計4,006頭でした。
 当家畜診療所のスタッフは5名で,診療業務を一年中24時間体制で対応しています。休日,夜間は当番制によって一部ホクラク農協の獣医師とも協力して対応しています。
 平成8年度の病傷件数は,乳牛の雌2,947件,肥育牛136件,特肉牛505件,出生子牛248件で合計3,836件で発病率は乳牛の雌で117%,肥育牛で37.2%,特肉牛で75.2%で9年度も同様の傾向を示しています。乳牛では依然として関節炎及び蹄病が多発,肥育牛では呼吸器病,特肉牛では子牛の下痢が頻発し,虚弱胎児が増加しています。
 家畜診療は,管内を4地区に分け2地区ごとに担当獣医師を置いています。診療所の広域化によって毎朝一同に会する為,難病等の検討をしてメリットを生かしています。
 損害防止は,特定損害防止事業と一般損害防止事業を全組合秋に実施していますが,12月に入ると積雪の心配があるため,11月末までに完了する様にしています。当地区は肝蛭の寄生率が高く肝蛭の駆虫には力を入れています。特肉牛では全頭強制投与しています。その他,年間を通して乳牛の関節炎による死廃事故低減の為に,関節炎防遏パトロールを実施して早期治療に努めています。また,必要に応じて診療検診車を要請して,より深い個別指導も行っている。削蹄については,若い削蹄師が育ち,連絡を密にして速やかに削蹄がやってもらえるように努力しています。
 現在,畜産情勢は乳牛にしても肉牛にしても厳しく,畜産経営を圧迫し,生産コストを下げないと生き残れなくなっています。その為には繁殖成績の向上がポイントです。家畜診療所としては,今後繁殖検定を是非実現して繁殖障害を摘発,治療して生産性向上の手助けができればと考えています。
 昨年12月には,温暖化防止京都会議が開かれましたが,12月というのに暖かい日が多かったように思います。しかし時々寒波が訪れ,気温の変動が激しい為か,呼吸器病が多くみられたように思います。この冬流行しなければよいと思っています。
 今後の診療所活動としては,個人診療のみならず損害防止等にも力を入れて,農家の皆様の期待に答えられる様にしていきたいと思います。
 最後に,診療所スタッフを紹介しますので気軽に声をかけて下さい。

〈スタッフ紹介〉
石田所長(47才)…勤務歴20年,今まで県南部の勤務が多く積雪地域は未経験,
                 密かに寒さを恐れている。趣味テニス
山本主幹(43才)…勤務歴20年,堂々たる体格は診療所随一。
                 心優しく親切。趣味テニス
井戸主幹(42才)…勤務歴19年,勤務実直,飼料計算のリーダー。
                 現在飼料計算パソコンソフト(スパルタン)と奮戦中である。
             趣味ゴルフ,ソフトボール
森本係長(38才)…勤務歴15年,多方面に渡って情報通のマルチ人間。
                 とにかく良く知っている。
                 特に家電・ホームセンター方面は強い。趣味ノーコメント
杉山係長(38才)…勤務歴10年,性格明るく周囲を幸福にする術を会得している。
                 物まね名人。体重では山本主幹といい勝負。
                 趣味ゴルフ,渓流釣り(解禁日のみ)