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平成9年度全国肉用牛経営発表会開催

岡山県経済農業協同組合連合会
技術講師 森   大 二

 社団法人全国肉用牛協会主催による第37回農林水産祭参加の標記発表会が去る1月14日東京都で開催された。発表会は全国各ブロック(北海道・東北・関東・北陸・中部・近畿・西日本・九州)の発表会で選抜された経営者代表が経営技術と組織活動部門に分かれて,その成果と普及性について8代表者が発表された。発表の内容は次のとおりである。

1.経営技術部門 
 (1) 複合経営を伸ばすリサイクル農業
   北海道代表 北海道浜益郡 寺山宏良氏

 (2) 肉用牛を核とした中山間での複合経営
   西日本代表 岡山県真庭郡 中野積男氏

 (3) 優良繁殖牛群の整備をベースとする高収益肉用牛経営
   九州代表 宮崎県東諸県郡 笹森義幸氏

 (4) 一年一産は日ごろの管理から
   近畿代表 兵庫県豊岡市 綿田正人氏

 (5) さらなる飛躍を胸に
   九州代表 大分県大野郡 小野和利氏

2.組織活動部門
 (1) 手をつなぎ地域を育てるまんべ和牛
   北海道代表 北海道山越郡 三原智以子

 (2) 和牛産地の生き残りをかけて
   西日本代表 広島県明石郡 黒田 昇氏

 (3) よきパートナーとして,もうひとりの母牛として
   九州代表 大分県玖珠郡 宿利明美氏

 各地区の発表の内容については共通して粗飼料自給率が高く,分娩間隔等生産性にすぐれ,施設機械類の固定費が安く所得率が高い発表であった。特に技術部門の最優秀賞に選ばれた笹森氏の経営では,繁殖肥育一貫経営で子牛生産費259千円で所得率75.1%,肥育部門でも所得率34.1%,全体で47.1%とすぐれていた。中野さんは地域の農業後継者として,複合経営に充実し高く評価された内容であった。